仮面ライダーの頼れる相棒、高性能マシン「サイクロン号」の変遷をたどる

  • 文:幕田けいた
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もう直ぐ公開を迎える映画『シン・仮面ライダー』。より深く理解するために、1971年に放送開始したテレビシリーズを振り返ろう。仮面ライダーのアイデンティティでもあり、手足となり疾走するバイク「サイクロン号」。ジェットエンジンが搭載された高性能マシンについて、現在発売中のPen最新号『シン・仮面ライダー徹底研究』より抜粋して紹介!

Pen最新号『シン・仮面ライダー徹底研究』では、映画『シン・仮面ライダー』の公開に合わせ、初期のテレビシリーズや石ノ森章太郎の功績を振り返りながら、庵野秀明監督をはじめとするクリエイターたちのこだわりや、仮面ライダーやサイクロン号などのデザイン、出演者たちの想いを徹底取材!

『シン・仮面ライダー徹底研究』
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ショッカーと戦い始めたばかりの頃、本郷猛はオートバイを猛スピードで走らせ、ベルトのタイフーンに風圧を受けることで仮面ライダー1号に変身していた。

その時、左ハンドルのクラッチ横のレバースイッチを入れると、200馬力のジェットエンジンが起動。車体から装甲状のカウルがせり出し、1号の変身とともに、バイクも超高性能マシン、サイクロン号に完全変形したのだ。

本郷が改造手術を受けた後、洗脳される前にショッカー基地から脱出する際に使ったのが、サイクロン号との出合いであるから、まさに古い戦友とも、相棒ともいえる存在だ。移動用や追跡用に使用されるだけでなく、戦闘時においてもその実力を発揮している。 

やがて本郷がヨーロッパへと転戦すると、乗り手は仮面ライダー2号の一文字隼人へと引き継がれた。一文字はサイクロン号を改良し、フロントのセミカウルのみが付いた改造サイクロン号にバージョンアップさせた。軽量化されたことで機動性がアップし、ショッカーが編成した殺人ライダー部隊を率いる怪人ジャガーマンやサイギャングらを迎え撃った。

怪人イカデビル戦から新サイクロンが登場。新1号ライダーのマシンとして活躍した。終盤戦のゲルショッカーとの戦いでは、新2号ライダーも新サイクロン号に乗るようになった。

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サイクロン号

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撮影:大島康嗣

サイクロン号は仮面ライダー1号が駆る戦闘用バイクで、ショッカーが製造したと考えられている。最高時速400kmを誇り、高機動性を活かしたバイク同士の格闘戦能力や、ビルの壁を上る登攀能力、30mもの高々度のジャンプ力で性能を発揮。また海中の走行も可能だ。装甲状のカウルを活かして体当たりする「サイクロンクラッシャー」が必殺技である。

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改造サイクロン号

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おもに一文字隼人こと仮面ライダー2号が使用したのが、カウルとボディがふたつのパーツに分かれ、高い機動性を有した改造型だ。遠隔操作の無人走行装置やワイヤーロープの射出装置を搭載し、マフラーから七色の煙幕「サイクロンレインボー」を噴射する。仮面ライダー1号もヨーロッパで同型のマシンを使用していた。

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新サイクロン号

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本郷と立花藤兵衛、滝和也が開発した新1号用マシンだ。最高速度500km、ジャンプ力50mと性能が向上。フロントカウルの両脇には引きこみ式のウイングが内蔵され、短時間の飛行もできる。ウイングは特殊鋼製で、敵を両断する「サイクロン・カッター」としても使える。またクラッチ付近のスイッチを入れると、急制動用のパラシュートを射出できる。

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