アメリカの有力なファッションカルチャーを1980年代以前と以後にわけるなら、以後を代表するシューズブランドがティンバーランドだろう。90年代にはエッジーな黒人ラッパーたちの足元を席巻。親しみを持って「ティンボ」と呼ばれ、森林伐採作業員のワークブーツがストリートのアイコンになった。80年代以前のイギリスのドクターマーチンのごとくに。
そのティンバーランドの軸になるブーツが通称「イエローブーツ(6インチ プレミアム ウォータープルーフ ブーツ)」だ。防水性能がありクッション性豊かで、ファッション性も高いうえに低価格。他に並ぶ存在のないワンアンドオンリーのブーツである。このイエローブーツが2023年に誕生50周年を迎えた。記念して6名のクリエーターたちとコラボレーションプロジェクトを展開。その人選がかなりユニークなのだ。ストリート系モードのア・コールド・ウォールを手掛けるサミュエル・ロス、ミリタリーやリサイクルの分野でファッション界から尊敬されるクリストファー・レイバーン、パリ発信のケンゾーをモダンに蘇らせ大ブレイクさせたウンベルト・レオンといった中堅の実力派ばかり。ストリートスタイルが好きな人は、俳優出身で自身が立ち上げたクロットのデザイナーでもあるエディソン・チェンの参加に心踊るかもしれない。デザインというプロセスに精通する者だけが選ばれた印象のコラボレーション企画だ。
6名全7型のコレクションは3月から12月に掛けて発売される予定。オリジナルのイエローブーツは¥28,600(税込)だが、コラボモデルは価格未定である。単にバズや売上を狙うなら、セレブや人気歌手を起用して名声に頼るやり方が効率いいかもしれない。あえてそれをせず、仕事の確かさで相手を決めるあたりにティンバーランドの本気度を感じてしまう。本物志向の心をくすぐる、今年見逃せないパワフルな企画である。
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ティンバーランド
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【画像】本気度の高い人選!ティンバーランドのブーツを6名のクリエイターが大胆にアレンジ
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ファッションレポーター/フォトグラファー
明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
ご相談はkazushi.kazushi.info@gmail.comへ。
明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
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