ときに争奪戦が繰り広げられるほどの評判となる、ファッションブランドHYKE(ハイク)のコラボレーション企画。2015年から4シーズン連続でコラボしたアディダスでは、発売日に店に行列ができる人気だった。18年から4シーズン続いたザ・ノース・フェイスのときはさらに凄かった。防水ゴアテックスコートなどが抽選販売され、関係者でさえ購入できない希少性を持つ異例の自体に。ただしハイクのスタッフに聞いた話によると、決して購買欲を煽るための限定生産を狙ったものではないらしい。物理的な事情でたくさんつくれず、ほしい人すべてに届けることができなかったそうだ。誠意あるモノづくりをするHYKEらしいエピソードである。
ウィメンズブランドであるHYKEはコラボコレクションを展開するとき、たいていメンズサイズも用意する。ミリタリーやスポーツが根底に流れる彼らの作風が好きな男性が、ここぞとばかりに食いつくのも当然だろう。この23年春に初登場するアメリカのサンダルブランド、キーンとのコラボシューズも大いに話題を呼びそうだ。2型各2色のサンダルで、すべてアッパーが編み革。都会派のHYKEにしては珍しく土臭さがある。野外キャンプらのアウトドアとリンクする世界観といえるだろう。
シューズに詳しい人なら編み革の形状を見て、メキシコの伝統的レザーサンダルの「ワラチ」が思い浮かぶはず。実はこれらのサンダルの元ネタは、06年と08年にキーンが発売したアーカイブ。1型は日本未発売で、1型はわずかな数量のみ国内展開したレアモデルである。HYKEのデザイナーデュオが東京の某所にあるマニアックな古着店で発掘したことから今回の現代版へと行き着いた(実物を記事後半に掲載)。2型のうちヒールストラップつきモデル「ROSARITA」のアッパーは、ワラチサンダルそのもの。歴史的なサンダルへのリスペクトが感じられる一足だ。
今回のコラボモデルは「KEEN Garage HARAJUKU」や「伊勢丹新宿店 本館3階 センターパーク / ザ・ステージ#3 」及び、キーン ジャパン、ハイク、三越伊勢丹のオンラインストアにて、3月15日(水)より先行発売される。その後22日(水)より世界中で展開。ここで重要な情報をひとつお伝えしておこう。HYKEの展示会でサンプルに足を入れてみたところ、驚くほどコンパクトな形だった。どうやら履くうちに革が伸びるからという計算らしいが、普段の自分サイズで選ぶと足を入れられないケースがありそうだ。製品版では変更されたかもしれないが、なるべく実店舗に行き様々なサイズを試すことをお薦めしたい。せっかくのHYKEコラボを靴棚に眠らせてしまうことがないように。
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KEEN OFFICIAL WEBSITE
特設ページ
www.keenfootwear.com/ja-jp/blog-article-137864226.html
HYKE OFFICIAL WEBSITE
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【画像】初コラボ、KEEN×HYKEサンダルの元ネタはこれだ!
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ファッションレポーター/フォトグラファー
明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
ご相談はkazushi.kazushi.info@gmail.comへ。
明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
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