ルーヴルとパレ・ロワイヤルの間に、突如現れたガラス張りのキューブ

  • 文:髙田昌枝(パリ支局長)
Share:

PARIS パリ/フランス

2-louvre-miroirs-62.jpg
いかにもパリらしい建物を映し出すガラスのキューブ。どこまでが本当で、どこまでが鏡像なのか? 見る角度によって変化する街の姿が目を楽しませてくれる。広告塔になりがちな工事現場に新風が。Photographs by Olivier Bardina

リヴォリ通りを挟んだルーヴル美術館の向かいで、数年前から大改修工事が続いている。その工事中の建物に隣接するパレ・ロワイヤル広場に10月末、ガラス張りのキューブが登場した。

ルーヴル宮の壁が果てしなく連なるように見えたり、建物が分断されているように見えたり、とこのキューブが面白い効果を生んでいる。工事中の建物には、カルティエ現代アート財団が2025年に移転してくる予定。実はこのアイデアは、同財団の建築を担当するジャン・ヌーヴェルによるもので、工事のための施設をスマートに隠すアイデアだという。周囲の建物を映し出すトロンプ・ルイユ(騙し絵)は、しばらくパリジャンの目を楽しませてくれそうだ。

3-louvre-miroirs-6.jpg
この写真を見ただけで、どの場所をどこから見たかがわかったあなたは、かなりのパリ通。

---fadeinPager---

【関連記事】

1-TOURS DUO 12月.jpg

PARIS パリ/フランス

ジャン・ヌーヴェル×フィリップ・スタルク、地上125mのホテルは二大巨匠の仕事

---fadeinPager---

2-ATELIER_SEINE__125 11月.jpg

PARIS パリ/フランス

欧州最大手グループの新5つ星ホテルは、すべての部屋からパリの絶景が楽しめる

---fadeinPager---

1-GALLIA - Mix_Alsace_Paysage 10月.jpg

PARIS パリ/フランス

ビールとワインを融合させた、新アルコール飲料「ヴィエール」とは?

※この記事はPen 2023年2月号より再編集した記事です。