「海に浮かぶサウナ船を作りたい」ストックホルムに住むクライアントの夢を叶えたのは、スウェーデンの建築事務所Sandellsandberg のThomas Sandell氏とUlf Sandberg氏だ。できあがったサウナ船は森に溶け込むデザインで、イカダのようなシンプルな外観は、まるで幼い頃思い描いていた秘密基地を彷彿とさせる。SNS上には「私も欲しい」「夢の場所」「次の旅先にしたい」といった声があがっている。
この数年、フィンランドのサウナが注目されているが、お隣スウェーデンでも、サウナは大切な文化のひとつだ。このサウナ船は、備え付けのサウナで汗をかいたあと海に飛び込んだり、日光浴や星空鑑賞をしたりしながらストックホルム群島で過ごす時間を楽しめる。
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スウェーデンで人気のストックホルム群島
バルト海にあるストックホルム群島は、2万4千を超える島々からなり、自然環境が保護されている区域もある。スウェーデンの首都ストックホルムからほど近く、気軽に自然を楽しめる休暇先として人気のスポットだ。別荘も多く、夏の間はボートで遊び、ヨットセーリングやラフティングなどを楽しめ、観光ボートクルーズもある。冬は、凍ったストックホルム群島でスケートも可能だ。
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小さいながらも夢が詰め込まれたサウナ船
ボートの名前は、ビッグ・ブランジーノ号。ブランジーノとは魚の名前で、ヨーロピアンシーバスのこと。日本ではスズキに近い。
ボートの本体は、鋼鉄製の双胴船。双胴船とは、2つの船を並行に並べてデッキで繋いだイカダ型の船だ。上部に平らなスペースを大きく取れるため、カーフェリーなどに用いられる。また、一般的な単胴線より転覆しにくい特徴がある。
この双胴船上に設置された木造建築のサウナは、全面ガラス張り。内装や家具は、サウナや屋外での使用に適したウエスタンレッドシダーで作られていて、特注の暖炉の周りに2段の木製シートが設置されている。シャワーとバスルームを備えたスペースも併設されている。
ハシゴで屋上に上がるとルーフテラスになっていて、景色を一望できる。イスやテーブルを折りたたんで簡単に収納することができ、日光浴も楽しめる仕様だ。
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数日間の旅に出ることも…
船の前後にある2つのデッキのうち、進行方向のデッキには運転のコントロール装置があり、最高時速5ノット(時速10km以下)で、ストックホルム群島を移動できる。
このボートは、もともとサウナを楽しむために作られた小舟だ。しかし建築家は「クライアントに納品する時に、造船所から2日間の旅をしました。そのおかげでサウナ船の可能性が広がりました。数時間のサウナから冒険的な長旅まで、船長の裁量で自由に旅することができます。サウナや暖炉が体を温めてくれますよ」と、Dezeenに語っている。
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【画像】「これは欲しい…」「夢の場所」 スウェーデンで“サウナ船”が実現
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スウェーデンで人気のストックホルム群島
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小さいながらも夢が詰め込まれたサウナ船
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