MOODMANと申します。前回、ほろ酔い状態で柴又駅を後にした私。本来の目的地であるレコード店をそのまま目指してもよかったのですが、酔いを少し覚ましたかったこともあり、もうちょっとだけ遠回りをすることにしました。京成高砂駅方面に向かいます。
2:30PM やきそば和
徒歩15分ぐらいでしょうか、京成高砂エリアに到着しました。まずは駅の周辺を徘徊します。お昼のピークを過ぎた微妙なタイミングだったのですが、立ち飲み<やきそば和>さんは、しっかりオープン。助かります。
やきそばの並盛を注文し、ウーロンハイを飲みながら、メニューをじっくり読みこみます。おつまみがどれも魅力的。ぼっかけ焼きそばが有名とのことですが、今回は、ぼっかけは別でいただいてツマミにしてみました。そうこうしている間に焼きそばが登場。求めていた美味しさです。今度はぜひ、夜にリピートしたいと思います。
3:30PM 青戸<AWSOME TODAY>
京成高砂を離れ、住宅地を散歩しながら北上します。「こちら葛飾区亀有公園前派出所(以下、こち亀)」の中川圭一巡査の名前の元になった、「中川」沿いをひたすら歩きます。
中川大橋を渡ってすぐ。リバーサイドのマンションの1階にレコード店<AWSOME TODAY>はありました。2021年の8月にオープンしたそうなので、一年ちょっとの新しいお店です。
こじんまりした店舗に、セレクトされた本とレコードが並んでいます。レコードはソウル、レアグルーヴ、ブラジルあたりが多いイメージ。新譜も並んでいます。バーゲン棚まで全てをチェックし、和もののLPを1枚と、12インチシングルを2枚購入しました。金・土・日のみオープンとのことですし、レコード目的で行くというよりは、散歩のついでにふらりと立ち寄ると良き一枚(あるいは一冊)に出会えそう。素敵な空間でした。
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4:20PM 亀有駅
<AWSOME TODAY>を出て、環七通りを北上します。次の目的地は亀有駅周辺。本格的な「こち亀」エリアに突入です。
環七は車の通りが多いので、もしかすると中川沿いを歩いた方が開放感が味わえたかもしれません。徒歩15分ぐらいで亀有駅南口に到着。「こち亀」のメインキャラクター、両津、中川、麗子の銅像に敬礼してから駅周辺の散策をスタートします。亀有エリアには他にも「こち亀」関連の銅像が15体も点在しているそうですが、カラーバージョンはここのみのようです。
ちなみに、今歩いてきた環七沿いのショッピングモール<アリオ亀有店>には「こち亀ゲームぱーく」があるらしく、またその隣の香取神社では「両津勘吉絵馬」が売られているとのこと。つまり街の至るところが「こち亀」なのですが、今回はスルー。2024年にはさらに「こち亀」をテーマにした地上5階建て、のべ床面積約600平方メートルの観光施設ができるそうです。
4:30PM 栄眞堂
亀有駅を抜けて、北口を出るとすぐ見えてくるのが<栄眞堂>です。いわゆる駅前の書店のような外観ですが、店内に入りますと、レコード、古本、VHS、レトロなおもちゃ…などが所狭しと並んでいます。
入店するやいなや、7インチシングルを中心にお店のすみずみまでチェックさせていただきましたが、おそらくすでにどなたかがディグった後のような感じ。残念ながらめぼしいレコードは出てきませんでした。こちらのお店では7インチ・シングル2枚とサントラを1枚購入。どちらかというとVHSコーナーに良きものが残っていました。
5:30PM 喫茶店 & 角打ち
目的のレコード屋さんを2軒回ることができたので、ここで一休みです。喫茶店で休憩しつつ、本日買ったレコードを整理した後、角打ちで一杯いただくことにしました。
亀有駅から北に向かって徒歩5分の某店舗に。常連さんばかりですが、ひとりで呑んでいる方が多いので居心地が良い。店長さんのおすすめの日本酒を数杯いただきました。
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7:00PM 北千住 ファンダンゴ・レコード
日本酒が入って再びやる気になってしまった私。もう一店舗、帰りがけにレコード屋さんに伺うことにしました。JR常磐線で亀有から2駅。北千住駅で降りて、老舗の<ファンダンゴレコード>に向かいます。
かなり前に伺ったことがあるお店ですが、2018年に近場に移転したとのこと。北千住駅の東口から学園通りを進み、旧店舗があった場所を通り過ぎて、青果店を右折。思ったよりも民家な建物で驚きます。
店舗の規模は以前よりは小さめ、レコードも少し少なめになっているように思いました。セレクトショップも好きですが、オールドスクールな中古レコード店の棚をAからZまで、レコード探しにただ没頭する。そんな時間が私は好きです。こちらのお店ではLPレコードを3枚、書籍を1冊購入。やっと満足を迎えます。
この後、8月に1周年パーティに参加させていただいた、北千住のミュージックバー<OUTPUT>で一杯呑んで〆ようかな…とも思いましたが、残念ながら定休日のご様子。あきらめて帰路に着くことにいたしました。今日は、けっこう歩きましたね。ではでは。
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葛飾で出会ったレコードと本 5選
■なぎらけんいち「葛飾にバッタを見つけた」
今回のご当地ものはこの一枚。デビューシングル「悲惨な戦い」に続いて1974年にリリースされた、なぎらけんいちさんの2枚目のシングルです。ジャケットの撮影地はおそらく、今回のフィールドワークで散策した江戸川の河川敷。実際に土地を歩いた後だとまた、聞こえ方が違います。カントリー・サウンドに下町情緒がとけあうシニカルな一枚。
■「大空のアドベンチャー・ノンフィクション 台風飛行」
東亜国内航空の協力で発表されたフライトドキュメンタリー。1981年9月、台風のまっただ中を飛行する旅客機YS-11が無事に目的地である奄美大島に着陸するまでを、コックピット、客室、運航課にて同時録音。離陸した直後に桜島が爆発したりしますが、意外と冷静。YS-11の音源のみを集めた限定5枚組も存在するようです。
■Tangoterje「Woman of the world / Macumba」
2004〜2006年にディスコ・リエディットを頻繁にリリースしていた<SUPREME RECORDS>の2枚目。TANGOTERJEはノルウェーのトッド・テリエさんの別名義。スイスのシンセ・ポップ・デュオDOUBLEと、70年代ドイツのハードロックバンドTITANICを再構築しています。手持ちの盤がボロボロなので買い直しました。
■Brennan Green「Potato Emperor EP」
こちらのレコードも買い直しです。ディスコリバイバル界の異端児、ダニエル・ウォンさんが主催する<バリフーレコード>が2002年にリリースした、レーベル11枚目の作品。00年代のディスコリバイバル期にリリースされたレコードはそろそろ再評価で入手困難になるのではと思い、安価で見つけたら救出しています。
■東谷譲「進駐軍クラブから歌謡曲へ」
読みたかった本がお店の片隅に眠っていました。第二次大戦の直後、アメリカ占領下の日本に設置された「進駐軍クラブ」の音楽への影響について考察した書籍です。文献からの引用ではなく、時代を生きた音楽関係者への取材がベースになっており、興味深いエピソードが続出。再読の際は音源を聴きながら辿りたいと思います。
アナろぐフィールドワーク
- #1 春日部でレコードを探す。地下神殿に迷い込む。
- #2 横浜線に乗ってレコードを探しに。自販機バーガーにも挑む。
- #3 大阪にて仕事帰りに、レコード屋さんではないところでレコードを探す。
- #4 一橋学園駅でレコードを探したあと、志村けんさんに会いにいく。
- #5 思いたって日本大通りのレコード市。そのまま喫茶店をはしごする。
- #6 桐生でレコードを探したあと、渡良瀬橋の夕日を見にいく
- #7世界初・南部鉄器のレコードスタビライザーは、 どのようにして開発されたか
- #8世界初・南部鉄器のレコードスタビライザーに繋がる、 岩手奥州のサスティナビリティとその歴史
- #9世界初・南部鉄器のレコードスタビライザーを生んだ、 老舗メーカーのクリエイティビティとは