ミッキーマウスやハローキティなど、世界中誰もが知っているキャラクターを描き、“キャラクターの脱構築(Deconstructed Pop Icons)”というコンセプトに基づいたペインティングやウォールアートなど立体作品を中心に描くアメリカ出身のアーティスト、マット・ゴンデック(Matt Gondek)。近年ではパリ、シンガポール、イギリスなど世界中で個展を開催し、ネクスト カウズと期待されるいま注目の現代アーティストだ。
そんな彼が、東京・天王洲アイルのTHE ANZAI GALLERYにて自身初となる日本での個展『Missing Person』を開催中。個展のために来日した彼に、自身のアーティスト活動や作品の裏側にある思い、今後の活動などについて話を訊いた。
日本での個展開催について
――日本での個展初開催、おめでとうございます。これまでNY、パリ、バンコク、香港、メキシコなど、世界各国で個展を開かれてきたと伺いました。今回、日本で個展を開くことになった感想はいかがですか。
「一番最初から、東京で個展をやるというのは僕の夢でした。コロナの影響で長引いてしまったのですが、日本でできるということに価値を感じています。とても嬉しいです」
――作品を拝見させていただき、ドラゴンボールやハローキティ、鉄腕アトムなど、日本のキャラクターの作品も描かれているのが印象的です。
「日本のキャラクターも多々出てくるのですが、いつもはアメリカのキャラクターを描くことが多いです。僕はアメリカ人で、アメリカのカルチャーで育っているので。例えば、ハローキティやアトムなどの日本のキャラクターはアメリカのカルチャー自体に馴染んでいるキャラクターで、(アメリカの文化にも)影響を与えている存在なんです。アトムは、僕は白黒のときのアトムがすごく好きで。アトムはシンプルで可愛いのですが、戦う相手が巨人だったり、ロボットだったり、そんな相手を倒していくというギャップが好きで、このなかでも特に思い入れがあります」
1/3