各界で活躍する方々に、それぞれのオンとオフ、よい時間の過ごし方などについて聞く連載「MY Relax Time」。第46回は、独特の存在感で演技の幅を広げる一方、ヒップホップクルー「KANDYTOWN」のメンバーHOLLY Qとして音楽活動も行っている俳優の上杉柊平さんです。
写真:殿村 誠士 構成:舩越由実
芝居を始めた時は、もっと明るくて楽しいものだと思っていたけどそんなことなかったです(笑)。芝居は自分と役と向き合う時間です。与えられた役に対して向き合うのは、楽しい時間ではないですね。毎回試されていると感じていますし、常に挑戦です。同業同士だとしてもその孤独さは理解できない。でも芝居をずっとやっていたいと思うし、中毒性があります。キツイ時間だなと思うことも多いけど、撮影が終わった時は達成感を感じます。最近なら、Netflixの『幽☆遊☆白書』です。長い期間撮影していたので、終わった時は達成感というか解放感がありました。しっかりしたアクションシーンは初めてで、挑戦でした。筋トレをして食事制限をして、プロに指導を受けたんですよ。原作とは違う部分もありますが、関わっている全員で原作やファンをリスペクトして誠実に演じています。世界中から素晴らしいスタッフが集まって出来上がった作品です。期待していただきたいし、期待を裏切らないと思っています。
今年の夏前からゴルフを始めてハマっています。うまくいかないところがよかったんだと思います。満足できないから練習しようって気持ちになる。打ちっぱなしに行ってひとりの時間をもてるところもいいですね。時間が合うから同級生と行くことが多いですが、撮影で仲よくなったスタッフさんと行くこともあります。おかげで交友関係が広がっています。役者仲間とはまだないですが、これから増やしていきたいですね。いままで趣味で長く続けているものってなかったんですよ。そのとき「やってみたい」と思うことはあっても長くは続かない。ゴルフは年齢関係なくできるスポーツだし、長く続けられそうです(笑)。
リラックスするにはひとりの時間が必要ですが、KANDYTOWNのメンバーは別。気を遣わなくていいから黙っていてもいいし、一緒にいると楽なんです。家族に近いけど、家族にはプライベートをシェアしないから、家族とも違うんですよね。
KANDYTOWNの音楽活動は来年の3月に終演します。もともと友だち同士だし、終演後も関係性は変わらないです。ライブで一緒に地方に行ったりすることがなくなるのは寂しいですけどね。ずるずる続けず、自分たちで区切りをつけて終わらせるのが自分たちらしいと思っています。ファンのみなさんには、その姿を見守ってほしいですね。
芝居でたばこを吸うシーンを撮影することもあります。昔は映画やドラマでたばこを吸うシーンは多かったですよね。年々そのシーンは減っていますが、時間の余裕を表現したり逆に焦りを伝えたり、表現する手段のひとつだとも思っています。
プライベートでは、落ち着いた時、気持ちが切り替わるタイミングでたばこを吸うことが多いかな。よく吸ってますね。決まっているルーティンがあって、朝起きてまず吸う、車に乗ったり家に帰ってきたりしたらとりあえず吸う。撮影の合間に吸うこともあるけど、喫煙所が近くにない時は我慢ですね。行動範囲が狭まることもあるので、できれば喫煙場所がもう少し増えると嬉しいですね。吸う人も吸わない人と譲り合える環境ができたらと思います。
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