〈コードレススティッククリーナー〉
HITACHI　POWER BOOST CYCLONE（日立　パワーブーストサイクロン）

掃除機はコードレススティックが主流になり、軽さを競う流れがあるが、メイン機として使う場合に外せないのが確かな吸引力だろう。日立のパワーブーストサイクロンは、1.7kgの標準質量ながら、新モデル「PV-BH900K」で吸い込む力を約20％向上させ、カーペットやラグなどを掃除する際に心強いターボ運転機能を新搭載した。

同社のクリーナーはモーター駆動方式による自走の強さでも定評があり、押す時も引く時も吸って取り残しを減らすヘッドが特徴だ。先端に備えた白色と緑色のLEDライトを組み合わせた合計7灯の光で、見えにくいゴミもくっきり照らし出す。特にフローリングの掃除をする際にはその威力を発揮する。引き出しの中やサッシの掃除に活躍するほうきブラシや伸縮すき間用吸口、ミニパワーヘッドなどアタッチメントも豊富で家中の掃除がこれ一台でできる。ダストボックスのゴミは圧縮されてドーナツ状になるため、ゴミ捨て時もスマートだ。

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注目すべきは、プラスチックの大量廃棄が世界的に問題視される中、高度循環社会の実現を目指して生まれたモデル「PV-BH900SK」の同時発売だろう。スペックは「PV-BH900K」と同じだが、ハンドルカバーや付属品にも再生プラスチックを活用し、再生プラスチック使用率は重量比で40％以上。研究開発グループ・プロダクトデザイン部の野村皓太郎は「マーブル調のようなデザイン案もあったが、異物が目立たないダークトーンを基調とした色調を採用。部品ごとに樹脂の種類や表面処理を使い分け、コントラストを生み出すことで品質感を高めた」と語る。

サテンブラックと名付けられた本体色は、ライトゴールドの塗装を施されたモデルに遜色ない魅力を放つ。エシカル消費という言葉があるが、そうした共感だけではない、そもそもの美しさ。使いたくなる製品力とでも言えばいいだろうか。新たな取り組みとその仕上がりに拍手を送りたい。