秋の夜長に自宅でも“ドイツ気分”を味わえるビール3選

  • 野田幾子
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秋風が薫り始めるこの季節、ビールファンの胸を熱くさせるのは、南ドイツ・ミュンヘンで9月中旬から10月上旬まで開催される“オクトーバーフェスト”だ。この世界最大級のビールフェスにちなみ、秋の夜長に自宅でも“ドイツ気分”を味わえるビールを紹介しよう。いずれも「ビール純粋令」に従い、原材料は「麦芽・ホップ・酵母・水」のみ。乾杯からデザートとのペアリングまで、たまにはビール三昧なんて日も悪くない。

1.ドイツ大使館御用達、爽快かつふくよかなピルスナ

スターターにふさわしいのは、バイエルンマイスタービールの「プリンス」。ドイツのビール醸造に関する認定国家資格「ブラウマイスター」をもつ南ドイツ出身の職人がつくるピルスナーだ。爽快な飲み口ながらふくよかなこのビールは、白身魚を使った前菜やフリットなどと楽しみたい。

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プリンス●透き通った黄金色がまさに容姿端麗なプリンスのよう。ドイツ直輸入の原材料と富士山麓の湧き水を使用する。洗練された清々しい味で、飲んだ後に麦の香りが広がる。330㎖ ¥3,800(6本セット)/バイエルンマイスタービール TEL:0544-54-3311

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2.家族経営により17代目まで続く、400年の伝統を誇るドイツビール

食中酒にお薦めなのは、南ドイツ・バイエルン州にあるプランク醸造所の「エクスポート・ドゥンケル」。麦芽の香ばしさと甘みのバランスがよく、飲み口がスッキリした褐色のビールだ。ソーセージにカレー風味のトマトソースをかけた「カレーヴルスト」のような、ボリュームのある料理もしっかり受け止める。

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エクスポート・ドゥンケル●1617年以来、長男が一子相伝で世襲している醸造所。その名の通り、遠方への輸送に耐えるよう、麦芽をたっぷり使っている力強いビール。500㎖ ¥715(実勢価格)/コバツトレーディング eメール:kobatsu@kobatsu.com ※実勢価格は編集部調べ

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3.7種類のモルトを絶妙にブレンドし、キレと香ばしさを実現した黒ビール

デザートに合わせたいのが、富士観光開発がつくる「シュヴァルツヴァイツェン」。麦芽の香ばしさと爽やかな甘みで、バナナのような香りが印象的。ベイクドチーズケーキとの相性が抜群だ。

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富士桜高原麦酒 シュヴァルツヴァイツェン●大麦と小麦7種類のモルトを絶妙にブレン
ド。コーヒー豆のようなロースト香やヴァイツェンのクローブ香などさまざまなアロマが重なった立体的な味だ。ドイツスタイルを独自にアレンジした黒ビール。330㎖¥484/桜高原麦酒 TEL:0555-83-2236

さあ、ドイツ式にグラスの底同士をぶつけて、プロースト(乾杯)!

今月の選酒人●野田幾子

ビアジャーナリスト。雑誌『ビール王国』に寄稿する他、ビール講座やイベントを多数開催。ビールと料理のペアリングの楽しさを広めている。著・監修に『ビールのペアリングがよくわかる本』や『恋するクラフトビール』など。

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※この記事はPen 2022年10月号より再編集した記事です。