池田エライザと田口トモロヲが、関西の名建築を巡り、絶品ランチに舌鼓を打つーー。
作家・甲斐みのりの「歩いて、食べる 東京のおいしい名建築さんぽ」(エクスナレッジ刊)を原案に、“建築×グルメ”をテーマにしたドラマ「名建築で昼食を」(2020年8月)。続編となる「名建築で昼食を 大阪編」が2022年8月から放送中だ。
本記事では、作中で二人が訪れた名建築を、多数の写真をともに紹介していく。今回は、ともに大阪府大阪市にある芝川ビルと生駒ビルヂング。
---fadeinPager---
#2 生駒ビルヂング&芝川ビル
生駒ビルヂング
大阪の建築界の重鎮・宗兵蔵を中心に、1930年に建てられた。
今、大阪のメインストリートといえば御堂筋の印象が強いが、大大阪時代、堺筋がメインストリートだった。三越や白木屋、銀行や企業が社屋を構え、華やかな飲食店も多く賑やかな通りだった。
屋上に時計塔のあるビルは、当時、民間レベルでは類を見ない規模で、街のランドマークとして親しまれた。
ロビーはリノベーションしているが、階段は当時のまま。イタリアから輸入された大理石が使われている。正面の階段は来客用、裏階段は従業員用として使われていた。
1階のホールにある鐘は時計塔の屋上に取り付けられていたもの。戦争中、金属を接収され、生駒ビルも暖房用ラジエーターや階段の真鍮など、建物にあったほとんど全ての金属類を供出した。唯一、戦中の混乱で存在を忘れられていた時計塔の鐘だけが残ったと記録されている。
屋上の時計塔。現在は電波時計だが、当時は英国製の分銅式で動いていた。建設されて初めての正月に、社員一同で時計台の前で撮った写真が残っているという。
当時は関東大震災の後ということもあり、土台に500本もの基礎杭を打ち、全ての窓に防火シャッター、出入り口には鉄扉を設置するなど、見栄えだけでなく安全性も追求した。そのおかげで戦争や災害を生き抜くことができた。
---fadeinPager---
芝川ビル
芝川ビルを建てた芝川又四郎は、貿易で財を成した芝川家6代目当主。1927年に芝川ビルは完成した。
戦前は芝蘭社(しらんしゃ)家政学園という女性の学び舎だった。料理や茶道、生け花、習字、裁縫など多彩な授業を受けることができ、女子短期大学のはしりとも言われる。戦争の影響で閉校するまで、多くのお嬢さん(いとはん)が学んだ。
屋上テラスとポルティコは、戦後の増築部分を撤去して復元されたもの。アーチの装飾や照明器具はたった2枚の竣工写真をもとに復元された。
---fadeinPager---
---fadeinPager---
---fadeinPager---
---fadeinPager---
---fadeinPager---
---fadeinPager---
---fadeinPager---
---fadeinPager---
---fadeinPager---
---fadeinPager---
---fadeinPager---
---fadeinPager---
---fadeinPager---
写真提供:テレビ大阪
「名建築で昼食を 大阪編」
毎週水曜 深夜0:00〜0:30(テレビ大阪)
毎週水曜 深夜2:35〜3:05(テレビ東京)
※地上波放送後、TVer、ひかりTVで配信
出演:池田エライザ、田口トモロヲ、佐藤玲、安奈淳 ほか
企画・シリーズ構成:清水啓太郎(松竹撮影所)
監督:吉見拓真
脚本:横幕智裕
プロデューサー:岡本宏毅(テレビ大阪)、清水啓太郎(松竹撮影所)、東島真一郎(松竹撮影所)
製作著作:テレビ大阪
企画協力:「歩いて、食べる 東京のおいしい名建築さんぽ」(エクスナレッジ刊)/著者:甲斐みのり
番組HP:https://www.tv-osaka.co.jp/meikenchiku/
公式Instagram:https://www.instagram.com/meikenchiku/
公式Twitter:https://twitter.com/meikenchiku