岡田准一と原田眞人監督が『関ヶ原』『燃えよ剣』に続く3度目のタッグを組んだ、ノンストップ・クライムアクション『ヘルドッグス』のあらすじと見どころを紹介する。
【あらすじ】闇に堕ちた元警官が危険な潜入捜査に挑む
デビュー作『果てしなき渇き』で「このミステリーがすごい!」大賞を受賞した深町秋生が、警察小説の概念を破壊した問題作『ヘルドッグス 地獄の犬たち』を原田眞人監督が映画化。元警官とヤクザの狂犬コンビを主人公に描いたクライムアクション『ヘルドッグス』が劇場公開される。
警官の出月梧郎(岡田准一)は、管内で起きた強盗殺人事件によって愛する人を失ってしまう。怒りと後悔に駆られた出月は警察を辞め、自ら犯人に復讐しようと決意。そしてついに事件の首謀者を闇に葬った直後、警視庁組織犯罪対策部特別捜査隊・班長の阿内(酒向芳)に捕らわれてしまう。その闇深さと狂犬っぷりに目をつけた阿内は、関東最大の広域暴力団・東鞘会への潜入捜査を出月に強要する。
任務を引き受けた出月は兼高昭吾と名前を変え、東鞘会七代目会長・十朱(MIYAVI)が率いる最強の精鋭部隊ヘル・ドッグスの一員に加わる。警察の調査で兼高との相性が98%とはじき出された、誰も手が付けられない組織のサイコパス・室岡(坂口健太郎)とタッグを組み、2人で東鞘会神津組内をのし上がっていく。やがて神津組組長・土岐(北村一輝)の信頼を勝ち取り、十朱会長の警護任務に推薦されるが、兼高が警察の犬かもしれないと勘づく者が現れる。
---fadeinPager---
【キャスト&スタッフ】原田監督×岡田准一の黄金タッグが3度目のコンビを結成
日本を代表するヒットメーカーの原田眞人監督と、アクションを極めた実力派俳優という唯一無二の地位を確立した岡田准一が、『関ヶ原』『燃えよ剣』に続く3度目のタッグを結成。「いつか心底カッケー潜入捜査官映画を撮ってやるぞ」と心に誓っていた原田監督は、原作小説に映画ならではのオリジナルの設定を加え、己の正義を貫くダークヒーローが裏社会で活躍するノンストップ・クライムアクションを創造。岡田はファイトコレオグラファーとして殺陣を考案し、自らのアクションだけでなく共演陣への指導も務めている。
岡田が演じる主人公・兼高のバディとなる室岡を演じるのは坂口健太郎。組織内でも誰も手が付けられない、制御不能の時限爆弾のような危うさを、これまでの柔らかいイメージから一転した圧倒的な存在感で怪演している。そんな狂犬コンビを取り巻く一筋縄ではいかないキャラクターたちに扮するのも、強烈な個性を放つ俳優ばかり。東鞘会の頂点に立つ十朱をMIYAVI、狂犬コンビのボスである神津組組長を北村一輝、ボスの愛人であるミステリアスな美女を松岡茉優、潜入捜査員の連絡係を大竹しのぶ、そして他にも原田組の常連など多彩な顔触れが揃っている。
---fadeinPager---
【見どころ】独自の美学に彩られたカッコいいジャパニーズ・ノワール
『日本のいちばん長い日』『関ヶ原』『燃えよ剣』の3作で“日本の三大変革期”を描いた原田監督が今回チャレンジしたのは、今までの日本のヤクザ映画の常識を覆すこと。任侠映画でも刑事vsヤクザでもない、そしてハードボイルドでありながらも茶目っ気かつセクシーさもある、日本を舞台にした新時代のフィルム・ノワールを完成させた。また、正義から闇に墜ちた元警官が、自分なりのピュアな想いを持つアンダーグラウンドの住人たちと潜入捜査を通じてディープに絡み合う人間ドラマとしても見ごたえがある。
そして、格闘技の達人としても知られる岡田の主演作といえば、本格的なアクションシーンを抜きには語れない。原田監督からアクションの構成を一任された岡田は、本物の動きの中に映像的なギミックを入れたり、キャラクターの個性を落とし込むことで、芝居とアクションの境目を感じさせない渾身のバイオレンスを披露。バディ役の坂口との抜群のコンビネーションも見どころだ。
「マフィア」「潜入捜査」「アウトロー」という刺激的なキーワードを内包した、日本でしか作れないフィルム・ノワール。その独特の世界観と、ジェットコースターのように1秒たりとも休ませないボルテージと疾走感は病みつきになりそうだ。
『ヘルドッグス』
監督/原田眞人
出演/岡田准一、坂口健太郎ほか 2022年 日本映画
2時間18分 9月16日(金)全国公開
配給:東映/ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
---fadeinPager---
---fadeinPager---
---fadeinPager---
---fadeinPager---