エルサレム・デザイン・ウィーク2022(Jerusalem Design Week 2022)の期間中、テルアビブを拠点とするデザイングループのレディッシュ・スタジオ(Reddish Studio)は、新しい彫刻プロジェクト「ヤッファのヴィーナス(Venus of Jaffa)」を展示した。
先史時代のヴィーナス像からインスピレーションを得て、遊び心たっぷりにフォルムを研究したこのオブジェは、考古学とデザインの対話を中心にキュレーションされた一連のオブジェとそのストーリーを紹介する『ゴー・フォー・ブローク(Go for Broke)』展の一部として展示された。
レディッシュ・スタジオの創設者であるナーマ・ステインボックとイダム・フリードマンは、このテーマに沿いつつ、天然ゴムと銅でできたこのミニマルなフィギュアを、旧石器時代の像を現代的に解釈したものとしてデザインした。美術館で特別展示されたこのフィギュアは、先史時代の考古学的発見と、現在の文化にどのように関わっているかということの双方を表現することで、古代のヴィーナス像への新しい好奇心を呼び起こしている。
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天然ゴムと銅の彫刻は、新たな好奇心を刺激する
レディッシュ・スタジオは、謎めいた先史時代のヴィーナス像の元型での実験として、天然ゴムの風船を銅のフレームに吹き込んで成形した限定版の彫刻を制作した。その過程で生まれた、自然な曲線や折り目を生かした小さくてエレガントなフォルムは、さまざまな抽象度の独創的な女性の身体表現を示している。そのニュートラルな色は、モノクロームのアースカラーとスキントーンの混合で、歴史的な粘土や石と、描写する人体の形の両方を表している。
この限定彫刻像は、エルサレム・デザイン・ウィーク2022で展示するためにデザインされた。今年で11回目を迎え、4万人以上の来場者を迎えたこのイスラエルのデザインイベントでは、150以上のイスラエルおよび国際的なデザイナーによる展示、インスタレーション、プロジェクトが紹介された。
「フォー・ナウ(For Now)」というテーマで特別に制作された作品は、「デザインの儚さ」と、「儚さのデザイン」の両方を探求している。これについて、レディッシュ・スタジオは次のように述べている。「エルサレム・デザイン・ウィークのテーマが『フォー・ナウ』だったので、我々はヴィーナス像に異なる命を与えた。考古学的なヴィーナス像が何万年も生き残ってきたのに対して、我々の新しい仲間はほんの束の間の存在であり、パーティー会場の飾り付け程度でしかない」
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【画像】先史時代のヴィーナス像を再解釈、天然ゴムと銅でできたあまりにも“儚い”彫刻
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プロジェクト情報:
名称:ヤッファのヴィーナス
デザイナー:レディッシュ・スタジオ
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※この記事はdesignboomからの提供です。