華やかな香りと深いコクが人気の高級ビール「ザ・プレミアム・モルツ」の系譜に、新たに「プレモルの最高峰」を称する「マスターズドリーム〈無濾過〉」が加わった。
その開発にあたって醸造家たちが追い求めたのは、「世界で一番うまいビールをつくりたい」という純粋な夢。原材料や製法にとことんこだわり、約16年かけて大切に磨き上げてきたマスターズドリームは、ついに「無濾過」という発想とともに一つの到達点を見た。
Pen Onlineでは俳優の宮沢りえを迎え、さまざまなフィールドで活躍するクリエイターたちとの対話から、「最高峰のこだわり」に出会うトークセッションを連載中。第3回目の今回、宮沢とプレモル醸造家の丸橋太一が招いたのは、元プロ野球選手で、米メジャーリーグでも活躍した上原浩治。最高峰の高みを目指したクリエイターたちが、新しいマスターズドリームを思い思いに楽しみながら、それぞれのこだわりについて語りあった。
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悔しさをバネに、高みを目指した浪人時代
現在も日本とアメリカを行き来する生活を送る上原は、「アメリカのビールは水っぽいものが多いんですが、僕はやっぱりプレモルみたいに、味わいも香りもしっかりとしたビールが好きです」とビールの好みを語る。続けて、「だからマスターズドリームも好きでよく飲んでいましたが、無濾過はさらに味わい深さが増していますね」と、「マスターズドリーム〈無濾過〉」ならではの魅力を楽しんだ。宮沢は「やっぱり試合に勝った後のビールは格別なんじゃないですか?」と、その爽快感を想像して質問する。すると上原は、「僕の場合は、試合に勝っても負けても、いつでもビールは美味しいんです(笑)」と、戯けた顔を見せる。
「もしも自分がスポーツ選手だったら……」と、よく想像するという宮沢は、プロアスリートが心身の状態を保ち続けるための努力について質問する。「上原さんは20年間プロのマウンドに立ち続けてこられましたが、怪我をしたり、試合に負けたりと、いろいろなことが起こるなかで、どのように心身の状態を高めていましたか?」。上原は、「僕は昔から、頭のなかで勝手にライバルを作って、それに負けたくないから、トレーニングを頑張るっていう感じですね」と答える。特に無名の高校時代は甲子園出場の経験もなく、さらに大学受験で1年間の浪人を経験している上原にとって、すでに華やかな舞台で活躍している同世代の“ライバル”たちは、常に彼の心を奮い立たせる存在だった。
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変化を見極め、日々繰り返す微調整
「20年も続けていると、身体の変化に合わせて投球フォームも変えていくんですか?」と、かつて野球少年だった丸橋も質問する。「極端な話、投球フォームなんて一度寝れば忘れてしまうようなものだと思っています」と上原。「プロ1年目と最後の年を比べると全然違いますよ。僕は怪我も多かったので、怪我をしにくいフォームづくりも必要だったし、本当に日々試行錯誤をしながら、その時にベストなフォームを考えていました。さらに歳をとってくると身体がついてこなくなるので、トレーニングの時間も治療の時間もどんどん増えていきましたよ」。それを聞いた宮沢は、「そんなに不安定なものだとは知りませんでした。それでも満員の観客が見守るマウンドに立たななければいけないし、9回逆転のピンチなんて、私のハートでは到底耐えられそうにないです……」
宮沢は続けて、「日々試行錯誤しながらアジャストしていくという部分では、丸橋さんの感覚にも通じているかもしれませんね」と、今度は丸橋に話を振る。「僕らの現場でも一回の仕込みでおおよそ1万ケースのビールができ上がるので、その緊張感は常にあります。試行錯誤の点でいうと、マスターズドリームでは素材となるダイヤモンド麦芽のポテンシャルを最大限に引き出すために、銅製のケトルで麦汁を煮出す工程を3回繰り返す『トリプルデコクション製法』を採用していますが、例えば温度を1度を1分で上げるのと、1度を2分で上げるのでも味や香りの出方は変わってくるので、その実験は何度も繰り返しました」と丸橋は答える。
この連載を通してビールづくりの知識が深まってきた宮沢は、「しかも麦芽もホップも毎年できばえが変わってくるなかで、それに合わせた微調整もありますよね?」と丸橋に問いかける。それに答えて丸橋は、「どうしても農作物だから、天候によっても、畑の違いによっても、毎年個性の差は出てきます。ですので、研究所には小さいスケールで品質を評価するテスト用の仕込設備があって、その年の原材料がどのような個性を持っているのかを確認しながら、麦汁の炊きかたなどを工夫しています」。そこで宮沢は「ワインもブドウの良し悪しに影響されるみたいですからね」とコメント。「ビールの場合は、たとえ素材にばらつきがあっても、我々の手によって、毎年品質を安定させて、常に美味しいものをつくっていくことが大切だと考えています。ビールづくりはそういう微調整など結構地味なことが多いですが、美味しいビールをつくるために絶対に手を抜けない大切な仕事です」
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最高峰の舞台で見せた“雑草魂”
上原浩治の代名詞といえば、プロ1年目で新人王を獲得した際に発言した言葉で、その年の流行語にもなった“雑草魂”だ。彼が引退までこだわった背番号「19」は、大学浪人時代に野球もできず、アルバイトをしながら予備校に通った、19歳当時の気持ちを忘れないために選んだもの。「はれてプロのマウンドに立ち、しかも新人王を獲得するなんて、かなり達成感があったんじゃないですか?」と宮沢は問いかける。上原は、「そうですね。僕は推薦で強豪校に入り、そのまま甲子園で活躍してプロ入りしたような花形の選手たちには絶対に負けたくなかったので、プロのマウンドに立って、結果を残せたことはとても嬉しかったです」と答えた。
宮沢は続けて、「演技やビールづくりに勝ち負けはありませんが、丸橋さんの場合、どのような時に達成感を得られますか?」と問いかける。「特に結果を求めてビールづくりをしているわけではなくて、ただ最高に美味しいビールをつくるという目標があるだけなので、僕らのつくったビールを嬉しそうに飲んでもらえて、美味しいって言ってもらえることが、一番の達成感です」と、丸橋。それを聞いた上原は、「誰かのためにっていう姿勢が、かっこいいですよね。僕はまず自分のためですから(笑)。でもスポーツ選手の場合は、自分のために頑張ることが、結果的にチームのファンに喜んでもらえることにつながるから、その点は僕もやりがいを感じる部分です」と語る。
さらに上原は、34歳で米メジャーリーグに移籍して、その4年後にはチームの主力としてワールドシリーズ制覇を達成し、日本人初の胴上げ投手となった。雑草はついに、世界最高峰の舞台でも見事な大輪の花を咲かせたのだ。「19歳の時に挫折を経験して、その19年後の38歳でワールドシリーズ制覇なんて、本当に人生って、何があるかわかりませんね……」と、宮沢は深く感心する。当時の気持ちを聞かれた上原は、「新人王の時もそうでしたが、どれだけいい思いをしても、数ヶ月したら次の戦いが始まってしまいますからね、余韻にひたる暇もなく、すぐに忘れてしまうんです」と説明する。「それよりも、シーズン中に打たれたバッターの顔を思い出したりして、その選手の名前を叫びながら、またひたすらトレーニングするような毎日でした。モチベーションのあげ方も、19歳のころからまったく変わっていませんね(笑)」
最高峰と呼ばれる仕事の裏には、必ず表には見えてこない努力と試行錯誤の集積がある。なにかを成し遂げた時には、それまでの労苦をねぎらい、達成感を味わうためにも、“プレモルの最高峰”のマスターズドリームで祝杯を。次の挑戦に向けて、さらにモチベーションを高めていけるだろう。
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ストップ!20歳未満飲酒・飲酒運転。
宮沢りえ:ドレス¥115,500/ハルノブムラタ(ザ•ウォール PR☎︎03-5774-4001) ピアス¥52,800、リング(右手)¥49,500/ともにララガン(ララガン デザイン info@ralagan.com) シューズ¥41,800/ピッピシック(ベイジュ☎︎03-6434-0975)
上原浩治:ジャケット¥64,900、パンツ¥42,900/ともにエイトン(エイトン青山TEL:03-6427-6335) 他は私物