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「COTEN RADIO」の次なるステップへ。人類の叡智にアクセスできる、世界史データベースを開発

  • 文:室谷明津子
  • 写真:齋藤誠一
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歴史を面白く学ぶ人気ポッドキャスト番組「COTEN RADIO(コテンラジオ)」。これを手がける株式会社COTENが、さらなる展開として現在「世界史データベース」を開発中だという。この取組みについて代表取締役CEOの深井龍之介に話を訊いた。

6月28日発売のPen8月号「アイデアと行動力で世界を動かす、“仕掛け人”を探せ!」から一部を抜粋して紹介する。

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深井龍之介●起業家、COTEN代表取締役CEO。島根県出雲市出身。九州大学文学部社会学研究室を卒業後、東芝に入社。その後株式会社リーボに取締役として参加。事業計画立案、資金調達、採用、サービス開発など幅広く経験する。2015年株式会社ウェルモにCSOとして参加、社員2名から60名まで規模を拡大させる。16年に株式会社COTENを設立。https://coten.co.jp Twitter: @CotenFukai

歴史上の偉人や出来事を解説するポッドキャスト番組「COTEN RADIO」。出演・企画を手がける深井龍之介が代表を務める会社「COTEN(コテン)」では、現在「世界史のデータベース」開発を進めている。

自身も経営者であり、複数のベンチャー企業の経営に携わってきた深井は「優秀な経営者と出会ううちに、自分と同じくらい歴史の知識があれば、もっと経営に活かせるはずと感じた」と開発のきっかけを語る。

世界史のデータベースとは、歴史情報をデータ化し検索可能にするものだ。年代や場所を超えて共通する出来事を並べて閲覧することができる。歴史に精通する人にしかわからなかった「繰り返される出来事」が明らかになるなど、ここから得られる情報は今後、分野を超えて活かされるはずだ。

注目すべきは、メルカリ共同創業者をはじめとする多くの起業家が期待を寄せ、約8,400万円の資金調達が完了していること。「この取り組みが社会貢献につながると考えて、出資をいただきました。広く活用されることでどんなイノベーションが起こるのか。僕たちも予想できない未来が楽しみです」

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サービス「世界史データベース」

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現在開発中という、PCからアクセスした際の画面。まずは企業向けに活用できるサービスを複数提供し、その後は個人でも利用できるようにするなど、さまざまな場面での利用を検討中。膨大な歴史の知識に、誰もが手軽にアクセスできるようになるはずだ。

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ポッドキャスト「COTEN RADIO」

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2019年にはジャパン・ポッドキャスト・アワード大賞、Spotify賞をW受賞。現在もアップルのポッドキャストランキングの上位に位置する人気番組だ。

書籍「歴史思考」

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ダイヤモンド社 2022年 ¥1,650

今年3月に出版した著書。イエス・キリストからカーネル・サンダースまで、学校の授業では知ることがなかった、誰もが知る偉人の人間性をエピソードとともに紹介。

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深井龍之介のFAVORITE THINGS

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「ワーウィックのベース」

趣味でエレキベースの演奏をするという深井のお気に入りは、良質な木でつくられているドイツのワーウィック社のベース。音や弾きやすさだけでなく「部屋に置いていても佇まいが美しく、それだけで価値がある。長い人生を共にできる楽器です」とコメント。

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※この記事はPen 2022年8月号「“仕掛け人”を探せ!」特集より再編集した記事です。