お笑い番組『ゴッドタン』や『あちこちオードリー』など、数々のヒット作を生み出してきたプロデューサーの佐久間宣行。2021年3月にテレビ東京を退社し、フリーランスとして新たなスタートを切った彼のプロジェクトについて話を訊いた。
6月28日発売のPen8月号「アイデアと行動力で世界を動かす、“仕掛け人”を探せ!」から一部を抜粋して紹介する。
サラリーマン時代から、低予算の深夜枠で数々のヒットを飛ばし、そこから前例のない大型ライブイベントやDVD販売にまでビジネスの可能性を広げ、さらにはラジオパーソナリティとしても絶大な人気を獲得してきた佐久間宣行。
昨年3月にテレビ東京を退社してからの1年間に彼が手がけてきた数々のプロジェクトを見ると、「フリーランス」という肩書はまさに虎に与えた翼、自由の象徴と言っても過言ではないだろう。
ジャンルの垣根や既存の方法論を軽々と飛び越えていく佐久間の一挙手一投足にいま、エンタメ業界全体が熱い視線を送っている。
「せっかくフリーになるんだから、これまでやってきたテレビとは違う、配信系のメディアでバラエティをやってみたいということと、忘れてしまわないうちに、サラリーマンの仕事術に関する本を出したいという思いがあったので、最初の1年でそのふたつを達成できたのは大きな収穫ですね」
退社と同時に各方面から仕事のオファーが舞い込んできた中で、佐久間が最初に手をつけたのが、Netflixと製作したバラエティシリーズ「トークサバイバー!」だった。
「いつかNetflixにたどり着けたらいいなと思っていたので、フリーになってすぐに声をかけていただけたことは本当にうれしかったですね。でもフリーって、失敗したら次はないじゃないですか。プレッシャーも大きくて、結果が出るまではずっと不安でしたよ(笑)」
佐久間のもとには現在も、講演会から音楽イベント、アイドルプロデュースまで、まったく毛色の異なる企画が次から次へと舞い込んでくる。それもこれも、どんなお題でもヒットに変える、無尽蔵のキャパシティをもつ彼の活躍を期待してのこと。その動向から、今後もますます目が離せない。
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Netflix コメディシリーズ
『トークサバイバー!〜トークが面白いと生き残れるドラマ〜』
独立後、最初にオファーが来たNetflixのコメディシリーズ。企画とプロデュースを担当。配信翌日には公式人気作品リスト「今日の総合TOP10」入りを果たし、2日後には1位を獲得。配信開始から約1カ月間にわたってリスト入りした。全世界独占配信中。
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OTHER PROJECTS
YouTubeチャンネル「佐久間宣行のNOBROCK TV」
2021年6月の開設以来、1年でチャンネル登録者数48万人を獲得。自身で企画・出演・プロデュースを手がけ、人気芸人やネクストスターを巻き込み企画を展開。中には1000万回再生を記録するコンテンツもある。
オンラインライブ「あちこちオードリー」
テレビ東京のバラエティ番組『あちこちオードリー』で2020年から開催しているオンラインライブ。20年には4万枚、21年には8万枚のチケット販売を記録した。3度目となる今年も開催が決定している。
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佐久間宣行のFAVORITE THINGS
「お弁当作り」
ラジオ収録が終わった水曜日の深夜は、高校生の娘のためにお弁当をつくるのが佐久間のルーティン。深夜ドラマのAD時代に小道具として用意した「女子高生がつくった弁当」が監督の目にとまり、弁当中心のシーンに変更されたという逸話も有名。
Pen 2022年8月号「アイデアと行動力で世界を動かす、“仕掛け人”を探せ!」特集は6月28日発売!