<EXOのミュージックビデオに衝撃を受けたことがきっかけで、K-POPに魅了されたインドの少女がアイドルになる夢を掴んだ>
何カ月にも及ぶダンス練習やボイストレーニングを経て、インド人のシュレヤ・レンカが、芸能事務所「DRミュージック」が手掛ける韓国の多国籍ガールズグループ「BLACKSWAN(ブラックスワン)」の新メンバーに選ばれた。
ブラックスワンは2020年11月にオリジナルメンバーのヘミが詐欺騒動を受けて脱退。その後、新メンバー選抜のために全世界を対象としたオーディションを開催。インド東部オディシャ州出身のレンカ(18)は、そのオーディションに応募した4000人を超える志願者の中からメンバーの座を勝ち取った。
「スリヤ」の芸名で活動することになるレンカは、GQインド版に対して、DRミュージックに編集を加えていない歌とダンスの動画を提出したところ、2021年1月に(オーディションの)ファイナリストに選ばれたと語った。彼女は同年12月に韓国・ソウルに引っ越して最終訓練を受け、先日ブラジル出身のガブリエラ・ダルシンと共に新メンバーとしてお披露目された。
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DRミュージックは5月に、インスタグラムの公式ページで「Cygnus」と呼ばれるグローバルオーディションを通過した第1期訓練生として、レンカとダルシンの写真を紹介した。
レンカは幼稚園の頃から、本格的にヒップホップ、フリースタイルとコンテンポラリーダンスの訓練を受け、また仕草や顔、足の動きを通して歌を表現するインドの古典舞踏「オリッシー」も習ってきた。
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一人のファンから本物のK-POPアイドルに
彼女がK-POPに興味を持ったきっかけは、友人が見せてくれた韓国ボーイズバンドEXO(エクソ)のヒット曲「Growl」のミュージックビデオだった。すっかりエクソのファンになった彼女は、同曲のダンスのステップを覚え、気がつくとBTSやPSY(サイ)、ブラックスワンやBLACKPINK(ブラックピンク)など、さらに多くのK-POPアーティストのファンになっていた。
レンカは以前、厳しいオーディションと6カ月に及ぶトレーニングを乗り越えた今でも、まだ自分が本当に「一人のファン」から「K-POPアイドル」になるというのが信じられない思いだと語っていた。
「K-POPアイドルになる夢が本当に叶ったなんて、信じられない」と彼女は6月に入ってインドのメディア「WION」に述べ、さらにこう続けた。「家族や友人の反応は、本当にプライスレスだった。彼らの驚きや祝福の声を聞きたいとずっと願ってきた私にとって、かけがえのないものだった」
ブラックスワンは元々「RaNia(ラニア)」として、2011年に結成された。メンバーには韓国人のヨンフンとジュディ、ブラジル人と日本人のハーフでブラジル国籍を持つレア、西アフリカのセネガル生まれでベルギー国籍を持つファトゥがおり、国際色豊か。これまでに複数のシングルと2枚のアルバムをリリースしている。
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※この記事はNewsweek 日本版からの転載です。