パリのウインドーを演出する、イラストレーターの素顔
若手アーティストの日常は忙しい。店舗やオフィス、ホテルなどのウインドーや壁にペインティングを施すアーティストデュオ「オニリーク」の一員マティアス・コスタは日々、パリを縦横無尽に走り回る。クライアントとの打ち合わせ、画材の調達、現場の下見、相棒のセゴレーヌ・デリュデールとのペインティング…… さらにソロのアーティストとしての絵画、書籍の挿絵やイラストの制作も。それに加え、パリ市が主催する若者向けアートスクールで週に一度、教鞭もとる。息抜きは、スケートパークへ行くこと。長年の趣味であるスケートボードを楽しむためだ。
パリにある20の区をまたぎ、左岸から右岸、また左岸へと行ったり来たりを繰りかえすマティアス・コスタの本日の足はエレガントかつダイナミックなSUV「ルノー キャプチャー E-TECH HYBRID」。渋滞の激しいパリでも便利なコンパクトSUVで躍動的なデザインと力強い走りが自慢のクルマだ。画材店からオフィスへ、ウインドーを手がけたパン屋、そしてスケボーショップとスケートパークへ向かうコスタの1日を追った。
1.モンパルナスの老舗「ADAM」で、画材を調達
イラストやウインドーのペインティングは、色や筆致が命。「なんでもインターネットで買える世の中だけれど、絵具やペンはしっかり色を見て買いたい」とこだわるマティアス・コスタ。行きつけの画材店はパリ左岸、モンパルナス界隈の「ADAM」だ。画家のアトリエがこの界隈にひしめいていた1898年に開業した老舗で、イヴ・クラインの青い絵の具「クライン・ブルー」を調合したことでも知られている。ベテラン店員たちによる親切な接客、主要画材ブランドの絵具が豊富に揃い、イーゼルやキャンバスなども充実。パリ有数の画材店として堂々とした店構えを誇っている。
この日、コスタは、アクリル絵具と、ウインドーペイントに使うポスターペンを探していた。64色が揃った「プリスモ」のアクリル絵の具と、66色が揃った「ポスカ」が、コスタのお気に入りだ。色だけでなくペン先の太さ違いや、絵の具のチューブのサイズ違いもすべてADAMにはそろっている。
大判の画用紙はチューブに入れてもらい、クルマへ。合理性をとことん追求した室内アレンジが自慢のキャプチャーは、最大3536リットルの容量を誇る。ペンと絵具と画用紙だけならば、リアシートに置けるが、イーゼルやキャンバスも購入するならリアシートをスライドさせたり倒したりしなくてはならない。その状態でも仕事の相棒や、友人も同乗できる広さに満足。これなら、夏のバカンスを過ごすブルターニュまで、荷物や画材をちゃんと積んでいくことができる。
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2.ショーウインドーにイラストを描いたパン屋「レオニー」
画材店を出たらパリの北、モンマルトルの丘へ向かう。デュオとして活動する相棒、デリュデールのアパルトマン兼オフィスがそこにあるのだ。勾配の急な坂道をキャプチャーは、パワフルなエンジンで軽々と登っていく。心臓部の「E-TECH HYBRID」は気づかぬうちにエンジンとモーターが切り替わり、効率よくパフォーマンスを発揮。目的地近くの数少ない駐車スペースを見つけたら、すかさず縦列駐車。全長4,230㎜のキャプチャーは、広々としたインテリアに見合わぬコンパクトなサイズ。駐車サポート機能もあってパリの過酷な駐車事情でも困らない。
「オニリーク」の活動は、ショップのウインドーやホテルの客室やオフィスの壁などにオリジナルの絵を描くこと。ゲランのシャンゼリゼ本店のウインドーやシェアハウスなどの作品がある。大掛かりなプロジェクトではクライアントにプレゼンをし何度も話し合いするなど、描くだけでない作業も多くある。今日は、現在進行中のレストラン壁画のプロジェクトのために、ふたりで下絵のアイデア出しと人気オーガニックのパン屋「レオニー」でのペイント。
「オニリーク」のインスタグラムを見て連絡してきたという「レオニー」のオーナー、カメル・サシ。彼は長年、世界各地でフランスのベーカリーのコンサルタントとして働いてきた。そのキャリアをいかし、満を持してパリに自分の店を開いたという。パリの名所とベーカリーのモチーフを「オニリーク」に依頼。「ファンタジーあふれる明るく楽しいモチーフを描いてほしい」というオーダーだ。出来上がった絵は、モンマルトルのシンボルであるサクレクール寺院やエッフェル塔、ノートルダム寺院と、木々や鳥がミックスされ、さらに木の枝先には果実のようにパン・オ・ショコラやクロワッサンが描かれている。
オーガニックの粉だけを使ってつくられた、フランスの誇るパンやヴィエノワズリー(クロワッサンやデニッシュなど)の美味しさをNYやロンドンにあるようなコーヒーショップのような居心地のいい空間で食べてほしいというのがコンセプト。地元の人にもモンマルトルを訪れる観光客にも愛される店を目指して2022年の春にオープンした。パリジャンも評価するバゲットはもちろん、パリパリの生地のカルダモンロール、季節ごとにメニューが変化していくサラダやキッシュ類が評判で、すでに話題の店となっている。
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3.仕事の後は、スケボーショップ「ハワイサーフ」へ
仕事の後にコスタが向かうのは左岸の14区にある、パリ随一のスケボーショップ。子どもの頃から、絵だけでなく身体を動かすのも大好きだったコスタが選んだ趣味がスケートボード。ティーンエイジャーの頃は夢中になったが、再開したのはベルギーのブリュッセルの美術学校に通っていた頃。大都会のパリに暮らす今では、近所の買い物にスケボーを使うこともある。スケボーは気晴らしの大事な要素。ボードはクルマに積んで、スケートパークに寄ることも多い。
コスタの行きつけのスケボーショップは「ハワイサーフ」。1976年に開店したこの店は、フランスの横乗り系では誰もが知る老舗だ。名のとおりサーフボードをハワイから輸入し、海のないパリでも楽しめるスケートボード、ローラーブレード、さらにはスノーボードも扱う。カナダのメープル材でできた硬いデッキや、こだわりの滑りを実現するトラックというパーツを豊富に揃え、メンテナンスやホイールの交換も気軽に行ってくれる。10年も20年も大事に使うベテランから、子どもや初心者まで幅広い層に対応するフレンドリーな店だ。
パリのスケートボード用パークはメトロの高架線の下や郊外に近い公園の一角など決して数も多くなく、不便な場所に立地することが多い。だが、パリ2区にある「レオン・クローデル」は例外。オスマン様式のビルの並ぶ都心の元証券取引所脇の細長い空き地でパリ市によって整備されている。移動の途中で、スケボーを出していくつかトリックをキメることが息抜きになるそうだ。
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ルノー キャプチャー E-TECH HYBRIDは人生を楽しむためのクルマ
グレーやベージュが基調となるパリの街並み。白いボディと黒いルーフのキャプチャーは、パリに溶け込むように走り抜ける。エンジン音が静かなハイブリッドだが、ここぞという時にはしっかりとパワーを出しスポーティな走りも実現。緩急の反応のよいキャラクターは、万人にお薦めだ。
デザインも好感度が高い。筋肉質の躍動感あふれるボディラインと、気品ある曲線のシルエット。力強さとエレガンスが共存した独特な存在感は、マティアス・コスタの美意識にも敵う。2013年に誕生し、累計170万台以上を販売したキャプチャー。最新の2代目モデルは、さらにエレガントになりフランスらしい官能性をもった都市型SUV。キャプチャーという名の通り、街角でその姿を見かけたら、誰もが虜になるに違いない。
ルノー キャプチャー E-TECH HYBRID
Renault Capture E-TECH HYBRID
サイズ(全長×全幅×全高):4230×1795×1590㎜
総排気量:1.597L
トランスミッション:電子制御ドッグクラッチ マルチモードAT
燃費消費率※1:22.8km/ℓ(WLTCモード※1)
メーカー希望小売価格:¥3,740,000(税込)〜
問い合わせ先/ルノー・コール
TEL:0120-676-365
https://www.renault.jp
※1 WLTCモード:市街地、郊外、高速道路の各走行モードを平均的な使用時間配分で構成した国際的な走行モード。