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中村獅童は親子でウルトラマンに夢中! 世代を超えたヒーローの魅力とは

  • 写真:大河内 禎
  • 文:高野智宏 
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「僕の子どもの頃の写真を見ると、いつもスペシウム光線のポーズをしています」と笑う獅童さん。

現在発売中のPen 6月号『ウルトラマンを見よ』特集から、映画『シン・ウルトラマン』の公開を記念して一部を抜粋してお届け。子どもの頃にウルトラマンと怪獣に出合って受けた衝撃が忘れられない――。そんなファンの声を代表して、歌舞伎役者・俳優の中村獅童さんにウルトラマンへの想いを語ってもらった。

正義の赤い隈取(くまどり)で変身!親子2代でハマった、タイムレスヒーロー

歌舞伎役者、中村獅童さんのSNSやYouTubeには、ウルトラマン商店街(東京・祖師谷)での様子や、長男の陽喜(はるき)くんがウルトラマングッズを身につけ、ご満悦な様子が数多くアップされている。

「陽喜に僕の子どもの頃のヒーローをネットで見せたところウルトラマンにドハマリして。いまでは僕よりずっと詳しいですよ!」

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陽喜くんのウルトラマンボックスには、世代を超えたウルトラヒーローと怪獣が大量に!

獅童さんは、陽喜くんの初舞台となった1月の大歌舞伎でも、ウルトラマンの影響を感じたという。

「むきみ隈(くま)という善玉の証である赤色の隈取をして舞台に立ち、嫌がることなく25日間にわたり舞台を務め上げた。ウルトラマンと同じ赤の隈を取ることが、彼にとっての変身だったのかもしれません」

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ウルトラマンが大好きという陽喜くん。楽屋での、ウルトラマンカラーによるむきみ隈の様子。

そう目を細める獅童さんも、子どもの頃は陽喜くん以上のウルトラマンファン。お気に入りはゾフィーとのことだが、その理由がファッショニスタの獅童さんらしい。

「 ゾフィーは胸にスタッズ(スターマーク)が付いているでしょ!? あれが胸にグサっときて(笑)」

コロナ禍で自宅時間が増えた昨今、ウルトラマン役の陽喜くんと夏幹(なつき)くん兄弟から攻撃を受け、怪獣役を演じる日々に「舞台と合わせ1日3公演です」と苦笑する。一方で、ウルトラマンが誕生55年を超えたことには感慨もひとしおだ。

「子どもがセブンやレオを観て喜んでいると、世代を超えたヒーローであることを実感しますよね」

400年続く伝統芸能の伝承者を虜にするウルトラマンもまた、タイムレスな魅力を湛えている。

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お気に入りのお面・オン・マスク姿の陽喜くん。

中村獅童 

歌舞伎役者・俳優。1972年、東京都生まれ。祖父は名女形、三世中村時蔵。叔父は映画俳優の萬屋錦之介、中村嘉葎雄。8歳で初舞台を踏み、81年に二代目中村獅童を襲名。歌舞伎のほか映画やドラマにも多数出演。現在、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に梶原景時役で出演中。初音ミクと競演、最新技術と融合した全く新しい歌舞伎公演「超歌舞伎2022 Powered by NTT」が8月4日より全国4都市にて順次上演予定。詳細はこちらから

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※この記事はPen 2022年6月号「ウルトラマンを見よ」特集より再編集した記事です。