AI が未来の犯罪者を予測!?ウイグルの驚くべき実態【書評】

  • 文:今泉愛子
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【Penが選んだ、今月の読むべき1冊】

『AI監獄ウイグル』

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ジェフリー・ケイン 著 濱野大道 訳 新潮社 ¥2,420

アメリカ人ジャーナリストの著者が綿密な取材をもとに、中国がいかに完璧な警察国家をつくり上げたかをレポートする。新疆ウイグル自治区で増え続ける監視カメラは、ついに家庭内にも設置され、多くの住民はDNAサンプルと顔認証、声認証用のデータを採取された。スマホでのやりとりは政府の監視下にあり、AIが判断した犯罪予測によって突然身柄を拘束されることもある。拘束後に待ち受けているのは思想教育だ。デジタル技術が国家権力を強化する様子は、まさに現代版ディストピアといえる。

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※この記事はPen 2022年5月号より再編集した記事です。