素朴なキャンバスと無機質なラバーを融合した、メゾン マルジェラの新作バッグ

  • 写真:加藤佳男
  • 編集&文:倉持佑次
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進化を遂げた、ブランドのアイコンバッグ。W38×H24×D14cm 各¥235,400(税込)/ともにメゾン マルジェラ(マルジェラ ジャパン クライアントサービス TEL:0800-000-0261)

コロナ禍の影響で買い物に出かける機会が減ってしまったが、新たな年度を迎えるいまこそ、旬の服・小物を手にする絶好の機会だ。そこで、2022年春夏シーズンの新作から人気ブランドの注目アイテムを紹介。今回は、メゾン マルジェラのラバーバッグを見ておきたい。

メゾン マルジェラのアイコンバッグがユニークな進化を遂げた。

2016年春夏コレクションのランウェイで登場した「5AC」は、クリエイティブ・ディレクターのジョン・ガリアーノがメゾンで初めて手がけたバッグコレクション。

「5AC」というネーミングは、バッグを意味するフランス語の“sac”を符号化したものに由来する。

クラシックなフォルムのバッグから引き出されたライニングがフラップのようなデザインになり、さらにその部分を立てれば縦型のショルダーバッグに変容するという、ユニークな構造こそが最大の特徴。本来は目立たない裏地を可視化して新しいデザイン要素と捉え、装飾や機能に新たな概念を生み出すテクニックは、メゾンのコードである「ライニングの匿名性」を表したものであるという。

2022年春夏「Co-Ed」コレクションで新たに披露された「5AC」は、トーションプリントのキャンバス地をライニングに採用し、生分解性ラバーのボディとドッキング。素朴なファブリックと無機質なラバーという対照的な両者が融合されることで、唯一無二の存在に仕上げられた。エッジの効いたアイテムをお探しの方に。

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※この記事はPen 2022年5月号「いま欲しい95の服と小物」特集より再編集した記事です。