【Penが選んだ、今月の読むべき1冊】
『ルイ・ヴィトン 果敢なるひと』
フランスを代表するメゾン、ルイ・ヴィトンの創業者であるルイの生誕200周年を記念して、昨年より多角的に展開中のプロジェクト「LOUIS 200」。そのひとつが、フランス人作家キャロリーヌ・ボングランが執筆したこの小説だ。職人としての確かな技術に支えられたルイの生涯を、温かな筆致で描く。ルイは14歳でたったひとり故郷を離れ、2年もの歳月をかけてパリにたどり着く。メゾンを立ち上げたのは1854年、33歳の時だった。革新者としての才覚をもつルイが、道を切り開いていく姿が感動的だ。
※この記事はPen 2022年4月号より再編集した記事です。