長引くコロナ禍により、私たちの生活の中心は公共の場から個人や家族で過ごす場、つまり自宅へと変化している。そこで気になるのが自宅における空気の状態。調理器具や掃除機への需要の高まりと同様に、“空気を丸ごと綺麗にする掃除機”といえる空気清浄機にも、いま改めて注目が集まっているのだ。
今回、家電分野を中心に執筆や商品企画を行い、数々の企業によりよいライフスタイルを提案してきた神原サリーに、理想的な空気清浄機の選び方と正しい使い方について話を訊いてみた。
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家電のプロが考える、いい空気清浄機の条件とは?
「空気清浄機に関する一般的な捉え方は、以前だとなんとなく空気が綺麗になってくれればいいという程度のものでした。それが昨今では温度や湿度はもとより、ホコリやウィルス、各種の有害物質から二酸化炭素の濃度まで、具体的に空気の質について考えるようになっています」
かつて空気清浄機は季節商品と呼ばれていた。アレルギー源となる花粉が飛散する時期が迫ってくると部屋に置かれ、その季節が終われば仕舞い込んでしまう人も多かった。しかし本当は、空気清浄機は24時間、365日使ってこそ威力を発揮するもの。外出中には空気清浄機のスイッチを切ってしまい、帰宅してから再稼働させる人がいまでも多いらしいが、神原によれば、それは間違った使い方だという。冷蔵庫の電源を出かける時に抜く人がいないのと同じように、空気清浄機も常に動かし続けていることが重要なのだ。
一度舞い上がったホコリは、床に着地するまでに7〜8時間は室内に滞留しているそうだ。空気清浄機は空気中に舞い上がったホコリが床面に落ちるまでの間に回収しているのだから、途中で電源を落としてしまうのはきわめて非効率なのだ。この原則を理解して空気清浄機を常時稼動させることで、いつの間にか目に付くホコリも溜まりにくくなる。
「空気清浄機は24時間、365日使うことが前提なので、いつでも部屋にあって目に触れているもの。だからこそ、なによりも大事なのはデザインです」
「どんなに機能がよくても、使う気になれないデザインであればないのと一緒です」
確かに一般的な空気清浄機の姿を思い浮かべてみれば、それが家具のように見える形姿のものや、インテリアと馴染むものは数少ない。どうしても機能的な優位点を強調した“**モード”といったテキストやランプ、ボタンなどが賑やかに散りばめられていて、目障りに感じることもある。美しくないデザインは空気清浄機との関わり方を消極的にする。だから積極的に部屋に置きたくなるようなデザインが重要なのだ。
最近神原が使ったと話すのは、コーウェイの空気清浄機NOBLE。すっきりとした立ち姿で背の高さはあるが、設置に必要な面積は少ないので部屋に馴染む。大きく感じさせない形態や、本体表面の無機質さを神原は高く評価している。最も感心したのが、どの角度から見ても同じ印象で“背中のないデザイン”であること。
コーウェイは空気清浄機や浄水器など、空気と水を綺麗にすることを業容の中心に据えた世界的な企業だ。空気清浄機の年間販売台数は120万台を超え、販路は50カ国以上に及ぶ。NOBLEはコーウェイの数ある空気清浄機のラインアップとは異なるコンセプトで立ち上げられた、最上位ブランドの空気清浄機。
「NOBLEは4つの側面が同じ印象で、背面を意識させるのは電源ケーブルが出ていることだけ。非常にシンプルな設計です。家電としての信頼感をもたせながら、十分インテリアとして映える素晴らしいデザインだと思います」
デザインの次に大切なポイントは、余裕のある空気清浄能力をもっていること。空気清浄機は、予算と置き場所が許すなら大きいほうがいいと神原は断言する。大きければ、当然ながらたっぷり空気を循環させて有害な物質をキャッチできるからだ。
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4D立体清浄システムで、空間の隅々まで清浄
NOBLEの傑出した機能であり、個性的なデザインの要にもなっているのが4D立体清浄システム。ポップアップモーションと呼ばれる可動式の天面の動きで、さまざまなタイプの気流をつくり出すことができる。全体循環モードでは天面が水平状態で、上部吹き出し口の全方向に風を送り出す。前面集中モードでは、天面が後ろに傾き、前方に集中して風を吹き出す。背面間接モードでは風が後方に出るので、間接照明のように壁に気流を当てることで空気を部屋全体にゆったりと循環させる。また、おやすみモードでは天面は本体に収納された状態で、浄化された空気が静かに優しく広がるので就寝時などに好適だ。
「風の動きは、わかるようでわからないものだと思います。天面のポップアップモーションが状況に応じて動くことで風を“可視化”しているのはすごいですね」
神原流ポップアップモーションのお勧めの使い方は、冬場のエアコンとの併用。前面集中モードにして、人のいる場所に温風が送り込まれるようにするのだ。サーキュレーターの代わりにもなるし、綺麗で暖かい空気が届く。それが視覚的にもわかるから安心感も生まれる。逆に風を感じたくないと思ったら、背面間接モードにすればいいのだ。
時にはパワフルに、そして時には優しく。天面部から吹き出す風は革新的な4D立体フィルターシステムによって、NOBLEを設置した場所の全方位から徹底的に吸引・清浄化された上で送り出されている。
「空気清浄機は異物をキャッチすることが基本ですから、絶対に360度方向で吸い込むのが理に適っている。さらにフィルターに関しては折り畳んであるものをさっと広げて交換でき、環境に合わせてカスタムフィルターを入れられる仕組みもわかりやすくていいですね」
NOBLEのフィルターは、本体側面の4面すべてを活用する仕立て。まず4Dプレフィルターで毛髪やペットの毛、浮遊するホコリなどサイズの大きなものをブロックし、後段に構える2面の活性炭脱臭フィルターが気になるニオイをケア。その奥の4面すべてに装着される抗菌Green HEPAフィルターがハウスダスト、花粉、カビ、有害細菌、ウィルスからPM2.5まで、空気中に浮遊する有害物質を取り除く。さらに特定のアレルギー物質やペット特有の臭いの除去など、用途に応じたカスタムフィルターも活性炭脱臭フィルターと並列して2面に取り付けることができる。
神原がNOBLEのデザインで特に気に入っているのが、設置場所の空気の状態を可視化してくれるLEDバーの表示だ(上写真参照)。NOBLEの本体に内蔵されたセンサーは常に部屋の空気をモニタリングしている。空気の状態について、ブルーは「きれい」、グリーンは「普通」、イエローは「やや汚れている」、赤では「汚れている」ことを示す。高性能ホコリセンサーとニオイ/ガスセンサーによって検知された空気の汚れ具合や部屋の明るさに応じて、最適な運転モードに自動で切り替わる。
「一般的には商品の正面にLED表示を配したり、信号機のように色分けして左から順番に光らせたり、といったことが多いと思います。でもNOBLEのように、L字で角を活かすのはスタイリッシュですよね。控えめで、機能に自信があるのに押し付けがましくないのが好印象です」
本体天面のパネルに浮き出る表示にも魅力を感じたという神原。NOBLEの可動式の天面は、操作・表示パネルにもなっている。透過式で控えめに、しかし明確に認識できる白色のLED光で必要な情報がタッチパネル式で表示される。
「最先端の家電を見ている私でも、『未来の家電がここにある』って思ったぐらい。大理石やタイルのような優しい手触りの天板に指先で触れると、さりげなく表示が出てくるのに感動しました」
自然な風合いの天板にしか見えないのに、指先で触れると各種の情報が浮き上がってくる。運転モードやフィルター交換のお知らせ、現在の空気の温度や湿度、PM2.5の数値からWi-Fi接続の状況まで知らせてくれるのだ。
「触ってみるとピン! としっかり耳に入ってくるけれど大き過ぎない音がするんです。NOBLEは全体の造形だけでなく、手触りやタッチパネルの表示、そして音までがしっかり考えられていて、世界観がブレていないデザインだと思います」
天面のインジケーター表示による、必要にして十分な情報。それに加え、専用アプリ「IoCare」と連携することで、外出先から部屋の空気の状態を確認できるなど、NOBLEの遠隔操作や予約運転をすることも可能だ。また、時間/日/月別の空気質レポートや屋外の空気の質に関する情報も提供してくれるので、日々の空気がどのような状態なのか意識も高まる。フィルター交換までの目安もわかりやすく表示するだけでなく、Amazonの自動再注文サービス(Amazon Dash Replenishment)に登録しておけば、フィルター交換の時期に遅れることなく自動注文できる。神原が太鼓判を押すNOBLEは、こだわり抜いてつくり上げられたデザインに惹かれて購入しても、空気清浄機としての優れた性能に惚れ込んで導入したとしても、いずれも満足できる製品だ。
問い合わせ先/コーウェイ・ジャパン
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※コーウェイ・ジャパンのサイト内ではPenとのコラボ記事「毎日がいい空気 COWAY × Pen 12人のライフスタイル」も公開している。