【Penが選んだ、今月の音楽】
USインディ界を牽引するカリスマSSWが、レーベルメイトとふたりで編み上げたコラボ作。多作家にして、作品ごとに表情を変えるスフィアンだが、今作ではインディ・フォーク・ブームの立役者たる矜持を披露。『ベルリン・天使の詩』に着想を得たという先行曲「Reach Out」など、映画にインスパイアされた儚くも瑞々しい14編のフォーク曲を堪能できる。アンジェロの神々しいほどのファルセットも胸に染みる、夢見心地な美作だ。サイモン&ガーファンクルにも似た甘いノスタルジアが心に甦る。