【Color of Japan 日本の魅力、再発見】奄美大島の美しき<群青>の海

  • 文:岩崎香央理
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<奄美大島:360° VR映像>
VRグラスをお持ちの方は、ぜひご使用してお楽しみください。

<奄美大島:エリア映像>
全画面にして、ハイビジョンの映像の迫力をお楽しみください。

珊瑚のかけらが混ざったサンドベージュの砂浜を、白い波が静かに撫でる。透き通った波打ち際から徐々に濃いブルーが滲む沖合にかけて、遠浅の海がグラデーションを描きながら、凪いできらきらと揺らめいている。

九州南端と沖縄本島の間に位置し、南北に長い奄美大島。北部の海岸線には珊瑚礁が点在し、なかでも笠利湾に面した倉崎海岸は、内海にあるため波が穏やか。奄美でもっとも美しいビーチとも言われ、地元の人たちに愛されている。

淡いエメラルドブルーの浅瀬から海に潜り、水中の楽園へトリップしてみよう。倉崎海岸のある龍郷や名瀬は、体験ダイビングやシュノーケルの一大エリア。珊瑚に集うクマノミやスズメダイなどカラフルな熱帯魚はもちろんのこと、人気者のウミガメに一年を通して遭遇できる。人をあまり怖がらない彼らが、目の前を悠々と泳いでいくといった光景も。また、外洋エリアでは、イソマグロやロウニンアジなど大型回遊魚たちの見事なトルネードを目撃できるかもしれない。

海が深まるにつれて純度を増していく青の世界は、やがてひときわ鮮やかで濃い<群青>に包み込まれる。奄美屈指の幻想的なダイビングポイントであり、ユニークなネーミングで知る人ぞ知る存在の「ウキウキラブラブ」。晴れた日の正午頃には、水中洞窟に真上から光が差し込み、神々しい瞬間が訪れるだろう。英語でウルトラマリンブルーと言い表される群青色は、「海を超えた青」のニュアンスをもつ。凪のグラデーションの奥深くには、海の生き物だけが知る至上の青が広がっているのだ。

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<倉崎海岸>
白い砂浜と透明度の高い浅瀬が広がる倉崎海岸。空港のある笠利町と、奄美最大の町である名瀬に挟まれた龍郷町に位置する。奄美空港から車で25分。

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<ウミガメ>
奄美群島とその近海はウミガメの生息地。シュノーケリングでも出会える確率が高く、4〜8月は浜に上陸して産卵する。

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<ウキウキラブラブ>
幻想的な洞窟やアーチ、水中トンネルが連なり、地形を楽しみたいダイバーに人気のポイント「ウキウキラブラブ」。水深は最大18mと浅めで流れも少ないので、ダイビング初心者でも潜れる。

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<魚群>
2021年7月、「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」が世界自然遺産に正式登録。多様な生態系と固有種の豊かさが評価された。奄美大島の入り組んだ海岸線は、山から流れ込むミネラル豊富な水と温暖な黒潮のおかげで珊瑚がよく育ち、多彩な魚群がダイバーを魅了する。

AMERICAN EXPRESS

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