デザインの革命児・倉俣史朗の傑作を見るチャンス!『没後30年 倉俣史朗展』が開催中

  • 文:梶原博子
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会場では、倉俣の代表作のひとつ「How High the Moon」も特別に展示中。「How High the Moon」 1986年デザイン(2020年製造) W95.5×D82.5×H69.5cm (SH33.0cm)

「ミス・ブランチ」「ハウ・ハイ・ザ・ムーン」などの代表作で知られる、デザイナーの倉俣史朗。独創性と希有な存在から没後30年経ったいまも多くの人を魅了し、現代の若いクリエイターにも影響を与えている。今年は没後30年にあたり、8月22日(日)まで、東急文化村のBunkamura gallaryにて『没後30年 倉俣史朗展』が開催中だ。

1960年代半ばから1990年にかけて活躍した倉俣は、商業空間や家具、プロダクトデザインの分野で革新的な作品を次々と発表。アクリル、ガラス、アルミニウム、スチールメッシュ、FRPなど、当時インテリアに使われることのなかった素材を積極的に取り入れ、“無重力”“非存在”をテーマに、作品を生み出し続けた。「変形の家具」(1970年代)シリーズで、世界にも広く知れ渡り、1990年にはフランス文化賞から芸術文化勲章を受けるなど、国際的に高い評価を受けた。本展は、倉俣が遺したスケッチを元に版画にしたシルクスクリーン作品集『倉俣史朗 Shiro Kuramata Cahier』や、浮遊感のあるキャビネット「Cabinet de Curiosité」、「Sofa with Arms Black Edition」などの家具、そして香水瓶やフラワーベースなどの小物まで幅広い作品を展示・販売する。マスターピースとも言うべき倉俣デザインを購入できるまたとない機会をお見逃しなく。

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「Cabinet de Curiosité(カビネ・ド・キュリオジテ)」 1989年 (1989年-2014年製造)46.0×46.0×190.0 cm

Flower Vase #1303_photo by  Tadahisa SAKURAI.jpg

「Flower Vase #1303」 1989年 26.9×8.0×26.0 cm 撮影=桜井ただひさ

『没後30年 倉俣史朗展』

開催期間:開催中〜8月22日(日)
開催場所:Bunkamura Galley
東京都渋谷区2-24-1 1F
開催時間:10時〜19時
入場無料
www.bunkamura.co.jp/gallery/exhibition/210812kuramata.html