深いブルーのダイヤルにはラメのような輝きがちりばめられ、ベゼルからケースには手作業による繊細な彫り模様が広がる。セイコーは2021年で創業140周年。これを記念した「グランドセイコー」の特別限定モデルが発表されたが、思わず見惚れてしまうほど美しく仕上がっている。
セイコー創業者の服部金太郎は「常に時代の一歩先を行く」を信条としており、「グランドセイコー」も最高峰の腕時計を目指して革新と進化を続けてきた。機械式とクオーツを融合したスプリングドライブは、この信条を具現化したセイコー独自開発のムーブメントであり、ゼンマイを動力源としながら日差1秒以内という高精度を誇る。長野県塩尻市の「信州 時の匠工房」が製造拠点であることから、この独創的なムーブメントを搭載するだけでなく、地域性にも着目。同じ信州で“日本一美しい星空”と評される阿智村の夜空をダイヤルとケースで表現している。
ダイヤルは、凹凸のある下地にメッキや塗装を何層も重ねており、腕の傾きによって細かな煌めきが繊細に変化する。シャープな多面カットが施された植え込みのバーインデックスも立体感が高く、さまざまな角度からの光を逃さず反射するため視認性が高い。このインデックスと時分針は14Kホワイトゴールド製。6時位置のSDマーク(Special Dial=金無垢のインデックスを採用したダイヤル)はその証だ。
ダイヤルだけでなく、プラチナ製のベゼルからケースにも星の瞬きをイメージした彫り模様を施していることが、この記念モデルの際だった特徴といえる。セイコーお得意のザラツ研磨によって歪みのない曲面に磨き上げられた後で、熟練職人がていねいな手作業によって放射状に細かな刻みを入れており、銀河の星々が放つ輝きを感じさせる。
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