小学館の生物図鑑がヴァーチャル施設(銀座)になった! 子供向け……ではあるものの

  • 写真・文:高橋一史
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「東急プラザ銀座」といえば、高級ブランドから身近なものまで趣味のいいテナントが集まってる、銀座〜日比谷エリアの新開発を象徴する商業施設です。
ここの6階に2021年7月16日(金)、1フロア全体を使ったデジタルミュージアムがオープン。
その名も、「ZUKAN MUSEUM GINZA powered by 小学館の図鑑NEO」(以下、ずかんミュージアム銀座)。
子どもの好奇心を支える小学館の生物図鑑の世界を、デジタルアニメーションで表現した体験型施設です。

13日(火)にメディア向け内覧会があり、もちろん参加してきました!
(もちろん?)
ミュージアムの内容をざっくりと解説しますと、
「森、草原、川といった自然界の生態を定点観測した映像のように、固定したアングルで描いたアニメーションを観察。アニメは平面スクリーンに投影され、客の行動でインタラクティブに変化する」

映像は朝になったり夜になったり、思わぬ生き物が出てきたり。
入場時に分厚いスマホのようなデバイスを渡され(斜めがけして持ち運ぶように指示される)、それと会場内のセンサーが連動します。
生物の行動が変わったり、ポケモンGOの捕獲のように(ちょっと違いますけど)デバイスに記録したり。
室内空間は簡易型ディスプレイで、つくり込んだリアルな自然風景ではありません。

図鑑なんだから当然の子ども向けなんですが、これがなかなか興味深く。
通路に投影される映像や、各所に配置されたスピーカーの音響が工夫されてるんですね。
私はまず相手を疑ってかかる底意地の悪い大人なもんですから、歩きはじめは、
「実写映像も、本物の生物もいないのかあ。アニメはリアルじゃないし、動物園の凄味とは別モノだよなあ」
と思ったものの、別モノってことで頭が切り替わるとデジタル表現自体を楽しめるように。
途中で中だるみしても、最後にちゃんと盛り上げてくれますから。

さらにもうひとつ付属で、「これはいい!」ってスポットがありまして、それについては記事の後半にて。

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入って間もなくのチュートリアルエリア。これ以降は自由に歩き回れます。

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渡されたデバイス。「記録とか解説とかいらないんだけど……」って最初は思いましたが、会場を出るときに大きな意味を持つことがのちに判明。ネットでのチケット購入時を1グループとして、1グループにつき1個貸し出される仕組み。

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写真の文字読めますか? スマホな人はピンチアウトしてくださいませ。猿の説明がデバイスに表示されてます。

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このフェイク感にはしばらく慣れが必要でしょう。 生まれたときからiPadをいじってる子どもなら、すぐに自然の場にいる臨場感を味わえるかも。

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会場は全体的に色味がきれい。デジタルに振り切っている方向性が明確でした。

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ここはヴァーチャル水族館ですね。天井をでかいワニがゆったりと前に進む様子を目にしました。

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この池のような小ネタもたくさん。大きく派手なスクリーンが苦手な子っていますよね。地味好きな彼らに配慮した展示でしょうか? 私は子ども時代に池や小川が大好きだったので(都会っ子じゃないんで)、こういうの見るとホッとします。

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スクリーンに近づきすぎたら、ヤマアラシに軽快されたっぽい 笑。デバイスにはうまく距離を取るようにとのアドバイスが。子どもなら頑張っちゃいそうですね。

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突然、ぐわっと空間が広がる最後のゴールエリア。目の前がいきなり開けて開放的な気分になれます。この部屋があるとなしで、同ミュージアムの印象がぜんぜん変わりそう。さらに、

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動物を記録してきたデバイスを中央の地球マップにセットすると、

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このような文面が画面に現れて、

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そこから一斉に動物たちが解放され駆け上がっていきます。生物を捕獲するのでなく “記録” する、しかもここで全員を解き放つという考え方にちょっとグッときちゃいました……。さらにもひとつ、嬉しいサプライズが!

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デバイスをセットした部分からレシートのような紙がプリントアウトされ、記録を持ち帰れます。私は最初の猿と、写真に写ってない箇所に描かれた計2体だけを記録(全生物の一覧はメディア掲載NG)。もう1体には○印がついており、その生物のトレーディングカードがプレゼントされるというオマケつき(メディア向け内覧会ではプレゼントなしでしたが)。

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会場を出てすぐが物販コーナー。ここが大人にお薦め! とゆーか私はめちゃ好きです。

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子ども感まったくなしの大人系セレクトのグッズ売り場。

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お約束の図鑑がずらり。これだけが売り場で唯一の子ども専用アイテムな気がします。

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洒落たオフィシャルトート。海外アドベンチャーゲームふうのイラスト。Tシャツ類も同様に洗練されたデザインです。

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スタイリッシュなボトル発見。ミルクでも入れると柄が浮き出てよさそう。

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前ページでお話した、入場者に一枚だけランダムでプレゼントされるトレーディングカード。購入も可能。

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紙製3Dクラフトキットの「ユーギー」。デザイン性が高く、「こんなのあるんだなー」と関心しきり。“こんなの” といえば、

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……ヲイ。タガメのエキスが入ったドリンクと、食用コオロギ入りのせんべい。どちらもAmazonで買えちゃいますけども。

ずかんミュージアム銀座の詳しいスペックは、以下の公式サイトをご覧ください。
料金は大人 ¥2,500、小学生 ¥1,200。
大人はIMAXシアター2Dと同じ額と思えば、決して高くない気がしましたね、ショップも含めた総合体験として。
緊急事態宣下の東京ではありますが、ネットで日時を予約して節度を守りお楽しみくださいませ。

ZUKAN MUSEUM GINZA powered by 小学館の図鑑NEO

https://zukan-museum.com/