国内外のプロジェクトに関わり、多い時にはひと月に10回ほど海外出張していた真鍋大度さん。彼がほとんど身体の一部というのが、ホワイトマウンテニアリングのバックパックだ。ファッションアイテムとして、使い勝手のいい道具として、バックパックは私生活でも仕事でも欠かせない。さまざまなサイズ、カタチ、ブランドを試してきたが、これこそ人生最高の逸品だと語る。
「ポケットを豊富に備えたバッグはよく見かけるけど、使わない部分があったり、入れる場所が定まらなかったり。デザイナーの相澤陽介さん自身がよく旅で飛行機に乗るためか、ポケットのサイズや配置が考えられてます」
使い勝手がいいと、ポケットに合わせて財布やモバイルバッテリー、パスポートなど持ち物の定位置が確立する。忘れ物が減り、パッキングの効率が上がって不必要なノイズがなくなる。やりたいことに時間を回せるようになる。「自粛期間に時間の使い方について改めて考えました。時間を細かく刻まずに、ゆっくりていねいに日々を過ごす。併せて思考もモノも断捨離して、それでも手元に残ったのが、このバックパックなんです」
新しい生活様式でも必要。それが真のスタンダードだ。
※Pen2020年9/15号「あたらしい定番と、自分のための定番」特集よりPen編集部が再編集した記事です。