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旗艦店「ムーンスター ファクトリー ギンザ」のみで7月1日(木)に販売開始のハイカットスニーカー「HIBASKET FGC」。¥11,000(税込)
ムーンスターのローテクなキャンバススニーカーを初めて手に入れ一日履いたとき、まず驚かされたのは歩き疲れしないことだった。クッション性豊かで反発力もあり、薄い靴底なのに街歩きに申し分のないパフォーマンスを見せた。海外定番ブランドのキャンバススニーカーとは別モノの心地よさだった。のちに縦カットした断面サンプルを見て知ったのだが、内部はヒール部分を中心に何層にも重ねられ、インソールはヒール部分を厚めにして前に傾斜させたつくり。着地の衝撃を和らげ、前へと歩く自然な動作に配慮されている。ヒールパッチに「MADE IN KURUME」と刻印する福岡県・久留米市の自社工場製を示すアピールは、見た目の美しさだけに向けられたものでないことを実感させられた。
このたびの新作バスケットボールシューズも、同じヒールパッチを持つバルカナイズド製法の誇り高き一足。靴紐まで単色で揃えられたクールなルックスである。機能とスタイリッシュさに必要な最小限の要素だけで構成された、これ以上削れないシンプルデザインだ。さりげなく趣味のいい着こなしをしたい人も、考え抜かれた仕様を好む人も納得のスニーカーである。
東京の旗艦店、「ムーンスター ファクトリー ギンザ(MOONSTAR Factory Ginza)」のみの限定発売という点もニクイ。永遠のスタンダードになりそうなポテンシャルを秘めたスニーカーなのに、店を限定するのはそれだけ大切にしていることの証なのだろう。店専用のECサイトでも購入できるが、実店舗に足を運びちゃんと試し履きするのが王道な買い方だと思う。
日本人の幅広な足に合い、ジャパンクオリティを代表するシューズブランドでもあるムーンスター。温故知新な一足を求めに、緊急事態宣言が解除された銀座を訪れてはいかがだろうか。
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保護されたキャップトゥがコンパクトで、フォルムもスマートな印象。ナチュラルカラーの1トーン発想はまさしく現代のデザインだ。
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サイドにはベンチレーション(通気穴)を装備。ベージュ色モデルのアッパーは、天然のネップ入りで素朴な味わい。
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アウトソールはムーンスターのコーポレートカラーのブルー。海外の白キャンバススニーカーとも共通する色彩感覚だ。
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色バリエーションは上記の「ナチュラル」とこちらの「ブラックモノ」の2タイプ。
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色は服装に応じて使い分けたい。サイズ展開は22〜30cmでハーフサイズなし。