経済、ジェンダー、家計……話題の書『サラ金の歴史 消費者金融と日本社会』でサラ金の誕生から発展をたどる。

  • 文:一ノ瀬伸
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『サラ金の歴史 消費者金融と日本社会』小島庸平 著 中央公論新社 ¥1,078(税込)

【Penが選んだ、今月の読むべき1冊】

経済学者である著者が、経済、ジェンダー、家計など多様な側面からサラ金の歴史をまとめた。知人や同僚間の「素人高利貸」を源流としたサラ金誕生のプロセスに始まり、高度経済成長期以降に大躍進した理由には、当時の男女役割分担や家計の特徴を的確に捉えたビジネスであったことを指摘。その後、過剰な貸し付けや取り立てが横行し、社会問題化した内情にも迫る。日本経済が生んだ問題の本質が浮き彫りにされ、スリリングだ。



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