今年の冬は季節外れのスポーツサンダルを履いている人をよく見かけたシーズンだった。さすがにファッションタウンでは少数でも、近場の散歩や買い物の場では珍しくなかった。都市部やオフィスに行く機会が減り気楽な服装の毎日が続くと、足元もリラックスさせたくなる。季節の衣変えも曖昧なまま日々が過ぎていく。こうした風潮においては、軽快なサンダルが足元の主役になる。いまや年間通して必需品になったサンダルの人気は、暖かな春から夏にかけさらに高まっていくだろう。
いま新しい一足の購入を考えている諸氏の筆頭候補になりそうなのが、爪先が保護されている “クローズドトゥ” のモデルである。怪我が心配なサンダルの欠点が克服され、固いコンクリートとアスファルトで覆われた街中も安心して歩ける。自転車のペダルも漕ぎやすく、混んだ電車内で踏まれる不安感ともおさらばだ。ソックスとも合わせやすく、スニーカー感覚で履ける便利なモデルである。
スポーツサンダルのパイオニアであるアメリカのテバも、注目のクローズドトゥに力を入れている。上と下の写真の「フリントウッド」は、2021年春の新作となる1型だ。水辺や山でのライトハイクが想定されたアウトドア仕様になっている。アッパーは水を吸収しにくい素材で、速乾性に優れる。裏地はメッシュ素材で通気性も確保。ソール内部にはナイロン製のシャンクが仕込まれ、カーブしたEVAのフットベッドが土踏まずをサポート。悪路でも安定して歩けるように工夫されている。
上記のフリントウッド以外にも、2009年に誕生して昨年復刻された「オムニウム フォックス スエード」(下段写真)のようにテバにはほかにもクローズドトゥモデルがある。この機会にテレワーク時代の新しい生活をサポートする一足を吟味して入手してはいかがだろうか。
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