ジャケ・ドローは、伝統的な装飾技法であるエナメルなどを駆使して独特の美学を表現するだけでなく、オートマタ(からくり人形)でも知られる創業者の意思を継承する超絶的な複雑機械式時計を次々に開発。いわば芸術性と技術力をハイレベルに融合してきたブランドだが、ひと目で分かる個性的なスタイルを持っている。通常は小さく配置されるスモールセコンドを逆に大きくして、12時位置のコンパクトな時分計と合わせて8の字のようにレイアウトした「グラン・セコンド」だ。
この「グラン・セコンド」にスケルトンが加わったのは2018年。細身のブリッジがムーブメントを支える圧倒的な透け感だけでなく、モデル名になっている大型独立秒針のインデックスダイヤルをサファイアクリスタルにすることで、視野を遮ることなく8の字のシルエットを表現。奥ゆきある立体感も魅力のアバンギャルドな傑作だが、この「グラン・セコンド スケルトン」に3色のバリエーションが追加された。グリーン、スカイブルー、イエローを針やインダイヤルにアレンジ。それぞれ同色の手縫いストラップと合わせるだけでなく、異なる素材使いが特長となっている。
グリーンとスカイブルーは、時分計に18Kホワイトゴールド製バーインデックスを配置(植え込み)。12本の時間目盛りが光を反射して煌めくほか、8の字を構成する2つのインダイヤルを支えるビスも同素材という贅沢な仕様。さらに時分計リングとケースはブラックセラミック。無彩色の黒が2つのインダイヤルを際立たせている。イエローのバージョンでは、バーインデックスとビスに18Kレッドゴールドを採用。ケースは同じくセラミックだが、こちらはプラズマ処理されており、赤味を帯びたゴールドの柔らかく気品ある雰囲気をメタリックな光沢が包み込む。ビスまで同素材で色を合わせていることに感心させられる。
18Kホワイトゴールドのローターに中抜きのオープンワークを施しているため、前面からは気づきにくいが、約3日間(68時間)のロングパワーを備えた自動巻き。ムーブメントにはシリコン製ヒゲゼンマイを使用しており、磁気の影響を受けにくいほか、衝撃にも強い。
ブリッジと歯車やカムなどがアーティスティックに織りなすハーモニーを楽しめるのはもちろん、ロングパワーと高耐磁性で日常的な使い勝手にも優れている。このスケルトンモデルを、3色3様のファッショナブルなカラーが彩る。それぞれ世界限定28本という希少性も魅力だ。
問い合わせ先/ジャケ・ドロー ブティック銀座 TEL:03-6254-7288