【Penが選んだ、今月の読むべき1冊】
7割が史実で3割が虚構といわれる小説『三国志演義』に登場する英雄の中で、最も地味な存在であった劉備。聖人君子として描かれていたが、果たしてそれは真実なのか。歴史作家の著者が多数の文献や資料を基に史実を追い、小説で描かれたキャラクターに隠れた実像に迫る。実際には、せっかく官職に就いてもすぐに辞めてしまう短気な性格だったという劉備。彼が乱世で頭角を現したのは、人望があったからだという。人間味あふれる生々しいエピソードの数々が興味を引く。
能登半島先端からヒマラヤまで、写真家・石川直樹の旅の記録『地上に星座をつくる』。