住まいにおけるワークデスクは空間にうまく馴染むものがいい。 奥行きのないコンソールタイプや移動がしやすいサイドテーブル、高さが変えられるものやノートPC専用など、実用的な8つの机を紹介する。自分に合った一台を見つけ、リビングや寝室の一角で仕事に集中できる小さなワークスペースを確保しよう。
2020年10月15日号 Pen「WORK AT HOME 家で働く、心地よく。」の記事を再編集しております。掲載した商品は、完売している場合がございますので、事前にメーカー確認を推奨いたします。
必然性から生まれた、“民具”のような机。
デザイナーの藤森泰司がスタッフと手がけた「ワーク・フロム・ホーム」シリーズは、自身のリモートワークが始まるとともに、必要に迫られて生まれた4つの机をラインアップする。適切な価格で迅速に提供するためセルフ・プロダクションで製作し、自身のウェブサイトで販売を行う。
藤森自身は寝室で使うというライティングビューローは、天板を閉じてしまえば仕事道具が見えなくなるので仕事モードを簡単にオフへと切り替えられる仕様がうれしい。幅65cmとコンパクトで自宅のわずかなスペースに置くことができ、日本の住環境にぴったりだ。
部屋をすっきりと見せる、 スリムで直線的なライン
デンマークのカラクターが復刻した美しくシンプルなデスク。ミッドセンチュリー期にアメリカで活躍したポール・マッコブのデザインで、当時のミドルクラスにモダンデザインを普及させたモジュラー家具シリーズの一部。なめらかで飾り気がないものの、温かく親しみやすさがある。シンプルなメタルフレームに56cmと奥行きが浅めの設計なので、部屋の一角にも取り入れやすい。
軽やかな名作テーブルを、自在に使いこなす 。
イタリアで結成されたデザイン集団、スーパースタジオが1970年に手がけた名作テーブル。遠目にはタイル張りのように見えるが、実際はハニカムコア合板に3cm四方の方眼模様のラミネートを加工したもの。そのため思いのほか軽く移動もしやすい。写真のモデルは細長で窓辺や壁付けにしてスツールや椅子を組み合わせれば、コーヒーショップのカウンター席のような仕事スペースが完成する。
ワンタッチで簡単操作、 高さが変わる昇降式デスク
スウェーデンのストリング ファニチャーのデスクは、ボタンひとつで高さが調整できる優れもの。無段階調整なので使う人の身長や座る椅子の高さ、姿勢に合わせて細やかな微調整ができる。デスクの高さを変えて作業中に立ったり座ったりすることは、気分転換になるだけではなく健康にもよい。天板中央にはスリットがあり、ケーブルもスマートにまとめられる点も高ポイントだ。
手軽に移動もできる、立て掛け式のラダーデスク
壁に立てかけて使う梯子のようなデスクはアメリカのDWR for ハーマンミラーのオリジナルプロダクトで、デンマークのノーム アーキテクツがデザインを手がけている。シンプルな立てかけ式のラダーシェルフのようだが、最下段のシェルフはデスクの天板としての使用を前提にしたもの。昔ながらの木製家具を思わせる素朴さとクラフト感が魅力だ。壁があればどこにでも置けて、手軽に動かすことができる。
ありそうでなかった、ノートPC専用テーブル
譜面台のようなフォルムのテーブルは、ジャスパー・モリソンがノートPCを置くために開発したもの。高さや傾きを調整し、ベストな角度でモニターを見ることができる。ソファやアームチェアでちょっと仕事をする際や、ビデオ会議、仕事以外でもレシピを確認しながら料理をしたり、映画を見るのにも便利そう。天板の周囲には盛り上がった縁があり、両サイドにはハンドル付きで持ち運びもしやすいよう計算されている。
キャスター付きで、高さが変わるサイドテーブル
バウハウスの精神を受け継ぐドイツの家具ブランド、テクタ。ロングセラーの「K22 サイドテーブル」に、キャスターが追加された新モデルが登場した。椅子を組み合わせてコンパクトな仕事場を家中どこでも作れるほか、L字型のレッグをソファやベッドのコーナーにフィットさせ、手元に引き寄せて使うこともできる。アシンメトリーな天板のデザインは、彫刻家アレクサンダー・カルダーのモビールからのインスピレーション。
PCを置いても座っても、 マルチに活躍する一台。
屋内外で使えてサイドテーブルにもスツールにもなる、ポップでグラフィカルな家具。ベルリン出身、ロンドンで学び、現在はミラノを拠点にするジャージー・セイモアがデザインしたものだ。シンプルかつ直線的なフォルムとヴィヴィッドなカラーリングで、想像力を掻き立てる。リサイクル可能な軽量のアルミニウムを高い溶接技術で成形。サイズ違いを組み合わせることで、コンパクトなデスク&スツールセットとしても使うこともできる。
2020年10月15日号 Pen「WORK AT HOME 家で働く、心地よく。」の記事を再編集しております。掲載した商品は、完売している場合がございますので、事前にメーカー確認を推奨いたします。