2年ぶりに開催の「東京アートブックフェア」、3月8日からGinza Sony Parkで特別企画がスタート!

  • 文:中島良平
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3月8日〜3月17日には『Ex Nihilo』の展示名で、デザイナーデュオOK-RMとアメリカ人フォトグラファーのダニエル・シェアのコラボレーションプロジェクトが披露されます。©︎2019 OK-RM & Daniel Shea

アートブックに特化したユニークなイベントとして、2009年にスタートした東京アートブックフェア。今年7月には第10回が東京都現代美術館で開催されますが、それに先がけて3月8日から4月14日まで『TOKYO ART BOOK FAIR: Ginza Edition』と題する特別企画がGinza Sony Park(銀座ソニーパーク)で開かれます。3〜4日ほどの期間でオーセンティックな“ブックフェア”を行うのが通常ですが、今回のGinza Editionでは、会場のGinza Sony Parkのコンセプトである「公園」をテーマに約1カ月というロングスパンで実施されます。

Ginza Editionのメインコンテンツのひとつが、25〜30組が毎週末入れ替わり、合計約150組の出展者(国内外の出版社、ギャラリー、書店、アーティスト)が来場者と直接コミュニケーションを図る「Exhibitor Booth」。そして平日には、ブースと入れ替わる形で「Art Book Vending Machine(アートブック販売機)」が登場します。この販売機には、週末のブース出展者が「出展料」として10冊ずつ提供したアートブックが合計で約1500冊ストックされており、キーワードを選ぶとそれに紐づく1冊が受け取り口から出てきます。出展者とのコミュニケーションを経てアートブックを手にするか、キーワードを頼りに偶然の1冊が差し出されるか、その経緯も含めて貴重なアートブックとの出合いの場が生まれます。

そして、週替わりで開催される4つの展覧会も充実のラインアップです。イギリスが拠点のOK-RMと写真家ダニエル・シェアのコラボレーション、現代アーティストの河井美咲、写真家のホンマタカシ、そして映画監督でアーティストのミランダ・ジュライが印刷物にまつわる作品を展示します。
アジアでも最大規模のアートブックフェアとして進化を続ける東京アートブックフェア。今年はさらに、印刷文化との新たな出合いの数々が待っています。

「Art Book Vending Machine(アートブック販売機)」が登場するのは平日。500円の参加料か持参したアートブック1冊と交換に、全長12メートルの販売機にストックされたアートブックと出合えるインタラクティブな仕掛けです。

東京アートブックフェアで2009年から15年まで企画されていたアートブックの販売スペース『ZINE'S MATE SHOP』が、Ginza Editionで4年ぶりに復活。一般書店には置かれないような、個性豊かなアートブックやZINEの数々が並びます。

3月18日〜3月24日に展示を行う河井美咲は、ドローイングやペインティング、大型の立体作品などで空間を変容させる作風が国内外で注目される作家。 Arty, 2012 Installation view at The Watermill Center, NY Courtesy of the Artist and Justin Waldron

3月25日〜3月31日の展示は、ホンマタカシ『Every Building on the Ginza Street』。アメリカ出身アーティスト、エド・ルシェが1960年代以降に発表したアーティストブックへのオマージュ作品です。

TOKYO ART BOOK FAIR: Ginza Edition

開催期間:2019年3月8日(金)〜4月14日(日)
開催場所:Ginza Sony Park
東京都中央区銀座5-3-1
開場時間:10時〜20時 ※3月8日は17時〜21時
会期中無休
入場無料
https://tokyoartbookfair.com/ginzasonypark