日本の科学技術を支える巨大施設、「SPring-8」と「SACLA」の一般公開を見逃すな!

  • 写真:蛭子 真
  • 文:Pen編集部
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全周1436mの蓄積リングや、電子を加速させるシンクトロンなどからなるSPring-8。全長700mのSACLAが隣接します。

兵庫県の播磨科学公園都市にある、理化学研究所のSPring-8(スプリング・エイト)とSACLA(サクラ)。このふたつの放射光施設が、2018年4月29日に一般公開されます。SPring-8は電子から出る放射光を利用して、さまざまなものの解析を行う大型放射光施設です。一方、隣接するSACLAは、SPring-8の10億倍の明るさの光を放つX線自由電子レーザー施設。ともに原子レベルでものを見ることで、科学技術の発展を担ってきました。その成果はタイヤやシャンプーなど身近なものにも応用され、学術から産業まで広く利用されています。

世界一贅沢な科学の授業を、受けてみませんか?

一般公開の受付が行われる中央管理棟。施設公開日には多くの人が訪れます。特設サイトから事前登録しておくと、当日の受付がスムーズです。(写真は昨年行われた一般公開の模様です。以下同)

そんな日本が世界に誇る実験施設「SPring-8」と「SACLA」は、毎年4月のゴールデンウィークに一般公開を実施しています。今年のテーマは『世界一贅沢な授業を受けてみよう』。これに沿って、科学講演会が行われる他、日頃実験が行われている各ビームラインを見学しながら、最先端の成果を産み出している科学者たちの授業をきいて直接質問できる機会が設けられているのです。普段は立ち入ることができない施設内でさまざまな体験型イベントも行われ、ゲームを通じて光の仕組みを理解したり、身近なスーパーボールで実験したり、大人も子どもも楽しめる内容となっています。

年に一度の公開日は、貴重なサイエンスと触れ合える格好のチャンス。 4月29日は、ぜひ足を運んでみてください。

研究員に説明を受けながら、ダイヤモンドやグラファイトなど、素材の結晶モデルの組み立てに熱中する子どもたち。

SPring-8内の様子。大きな円に沿って広がる内部はとても広く、ゆっくり歩いて1周するとおよそ2時間かかります。

SACLAの公式キャラクター「ピコネコ」。その正体は謎のままですが、子どもから大人まで大人気。運がよければ、施設のどこかで会えるかもしれません。

※SPring-8とSACLAについては、現在発売中の『Pen+(ペン・プラス)SPring-8のすべて。』(CCCメディアハウス)をご参照ください。

SPring-8とSACLAへのアクセス

【JR姫路駅より】神姫バス(姫路駅前~播磨科学公園都市・SPring-8 線)でおよそ70分、車で50分
【JR相生駅より】神姫バス(相生駅~播磨科学公園都市線)でおよそ 40分、車で25分 

問い合わせ先/理化学研究所 放射光科学研究センター
〒679-5148 兵庫県佐用郡佐用町光都1-1-1
e-mail:opensite@spring8.or.jp
特設サイト:http://rsc.riken.jp/openhouse2018