オルセー美術館のグラフィックデザイナーや、ルーブル美術館のアートディレクターを務めた、現代のフランスを代表するデザイナー、フィリップ・アペロワ。パリを拠点にして国際的に活躍するアペロワの最新作・近作にフォーカスした展覧会が、ギンザ・グラフィック・ギャラリーで開催中です。リズミカルで大胆なタイポグラフィが特徴的なアペロワ作品。平面的なポスターの中でも、アペロワによって創り出された文字たちは、まるで生命を吹き込まれたかのように躍動しています。
本展では、イッセイ・ミヤケのフレグランス「L’Eau d’Issey」のパッケージデザインや、パリのシャトレ座のポスター、イヴ・サンローラン展のポスターなど、立体的な文字が浮かび上がる、軽やかなアペロワのデザインを堪能できる作品が集います。また、ノーベル文学賞受賞作家である大江健三郎の肖像を印象的に使った外国文学フェスティバルのためのポスターなどからは、文学にも造形が深いアペロワならではの鋭い眼差しも感じることができるでしょう。地下の展示室では、「Cinema Room」として、アペロワの手がけたロゴたちが動き、形を変えていく映像作品を公開。ダイナミックなポスターから最新作で新しい挑戦であるセーブル焼きまで、その洗練されたデザインの魅力を存分に体験できる貴重な場となることでしょう。
現在は今秋モロッコのマラケシュにオープン予定のイヴ・サンローラン美術館のロゴとVI(ヴィジュアル・アイデンティティー)を手がけているアペロワ。これからもどんな新しい世界を見せてくれるのか楽しみです。
Apeloiggg Tokyo フィリップ・アペロワ展
開催期間:開催中〜9月16日(土)
開催場所:ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)
東京都中央区銀座7-7-2 DNP銀座ビル1F / B1F
開館時間:11時~19時
休館日:日曜・祝日
入場料:無料
http://www.dnp.co.jp/CGI/gallery/schedule/detail.cgi?l=1&t=1&seq=00000708