フランスが誇る世界的ピアニスト、パスカル・ロジェと、国際的に活動する現代美術家・束芋によるコラボレーションの舞台が、7月5日・6日の2日間、浜離宮朝日ホールにて上演されます。2012年の初演から5年ぶりの再演。本公演に向けた束芋の新作アニメーション映像のお披露目も、大きな見どころです。

パスカル・ロジェが演奏するのは、ドビュッシー、ラヴェル、サティらのクラシック音楽の名曲群。これらの曲目がたたえる東洋的な味わいや、不可思議さが束芋の映像作品と共鳴します。そして束芋が新たな新作アニメーションを制作する楽曲は、ドビュッシーの前奏曲第１集「沈める寺」。海に沈んだ大聖堂が水中から浮かび上がるという伝説にインスピレーションを得て作曲されたというこの楽曲に、どのようなアニメーションで挑むのか――。本公演に向けて束芋はコメントを寄せています。

「（前略）私もこの作品で、本格的な舞台の演出にも関わるような大きな経験を得た。パスカル・ロジェさんの演奏は、鑑賞者を含めた会場全体が一つの大きな楽器になるような、身体の隅にまで響くもので、そんな演奏に対抗するように、私は舞台の奥の壁全体をスクリーンとし、映像を大画面で展開させることにした。（中略）再演によって、さらに深化させた作品を届けられることを楽しみにしています。」

演奏曲19曲のうち、ほぼ全曲に束芋の映像が展開する舞台。パスカル・ロジェの音楽と束芋の映像がつむぐ幻想の世界をご堪能ください！