約40年以上前にパリに活動の拠点を移し、その美しいモノクロームの写真で、世界的な評価を得た日本代表する写真家、田原桂一さん。また時を同じくして前衛的、実験的舞踊家として、60年代から独自の活動を続け、現代美術の世界で確固たるポジションを築きあげたダンサーの田中泯さん。そんな日本を代表する二人の表現者による、1978年から1980年にかけて「光と身体」の関係性についてのフォトセッションが、35年の時を経て写真集出版社 SUPER LABO から刊行されました。
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「1978年10月、パリ・フェスティバル・ドートンヌ《間展》からこのプロジェクトは始まった。まだパリで「窓」の作品を撮り続けている最中、私が27歳、泯さんが33歳の時だった。光によって、見るという行為やそれに伴う感情が如何に翻弄されるか、そんな事ばかりを考えていた時期であった。「身体気象」という言葉が私たちを結びつけた。まさに光と身体が出会う瞬間である。私の写真行為のなかで対象と主題が渾然と入り混じった不思議な3年間だった。
パリ、ローマ、ニューヨーク、アイスランド、ボルドー、東京、九十九里浜、秋川渓谷等、様々な都市のもと、そして大自然の中、異なった光や大気や季節の中で、舞踏家の身体がどのように反応して行くのか、あるいはただ単に人間の皮膚が神経がその触手を光の中にどのようにのばして行くのか。
アイスランド、6月、白夜の季節、地熱地帯を昼と夜の境目も定かではなく車で次々と撮影場所を求めて走り回り続けた。沈むことのない太陽、地面は熱を帯びて黒々と光り輝き、静寂だけが我々の周りにあった。シャッターを切る音とフイルムを巻き上げる音だけが、歩を進めて行った。
35年間、何故か放置されていたが、我々二人にとって今まさに原点回帰となる作品である。」
田原桂一
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美しいモノクロ印刷にクロス装の、初版1000部限定の写真集です。
本作『Photosynthesis・光合成』の刊行を記念し、世界的に活躍し続けている田中さん、田原さんの二人によるトークセッション&サイン会が、代官山蔦屋書店で開催されます。ぜひともこの貴重な機会をお見逃しなく!(Pen編集部)
【イベント日時】
2016年9月4日(日) 19:00~20:30
代官山 蔦屋書店 1号館2階イベントスペース
定員:70名
【参加方法】
代官山蔦屋書店にて、『Photosynthesis・光合成』もしくは参加チケット(¥1,000税込)を予約、もしくは購入された先着70名に参加券が渡される。
申し込み方法は、以下。
①代官山蔦屋書店 店頭(2号館1階レジ)
②代官山蔦屋書店オンラインストア
③電話 03-3770-2525 アートフロア 受付可能時間:朝7:00~翌朝2:00(営業時間)