営業時間外や休日に別のスタイルのお店が登場する、という飲食店の試みが増えていますが、フレンチ→ラーメンという振り幅はなかなかありません。
そんな楽しい変身を4日間限定で遂げるのが、銀座のフレンチ「22(トゥ・トゥ)」。銀座4丁目にある雑居ビルの中で、小さなフレンチとワインをひっそりと楽しむ、秘密基地のようなお店です。実は、こちらの隠れメニューとして人気だったのが〆のラーメンで、8月22日(月)から25日(木)の4日間だけ、そのラーメンを看板にした「麺や=+=(めんやトゥトゥ)」に姿を変えることになりました。
秘密のラーメンとして人気を博していたのはつけ麺スタイルの「オマール海老そば」。このスープはまさしくフレンチのエッセンスがたっぷり。まず、鶏ガラ、手羽先、香味野菜、ハーブを半日かけて煮込み、「フォン・ド・ヴォライユ」を作ります。一方で、焼き上げたオマール海老の頭と渡り蟹の殻をロースト。このふたつを合わせ、オマールの香りと旨みを存分に引き出したものにフレンチベルモットのリキュール、殻を焼いたときに出る油、生クリームを合わせ、濃厚なビスクスープが完成するには丸2日もかかるのです。
また、今回のために新しく誕生したラーメンもあります。「鴨たまり醬油ラーメン」はフォン・ド・ヴォライユに名物「フォアグラのたまり醬油漬け」の漬けだれをアレンジしたスープが身上。あたたかいつゆそばで、自家製の鴨のスモークと、鴨モモのコンフィをトッピング。おろしたまねぎ、岩のり、オクラの新芽も添え、一見するとトラッドな醬油ラーメンのようで、実はフレンチのヒントがたくさん隠れた一品です。
おつまみも2品が登場。通常営業でもシグニチャーメニューとなっている「フォアグラのたまり醬油漬け」は、フォアグラを漬けだれに3日間漬け込んだ冷菜。やはりワインを1杯欲しくなるひと皿ですが、「鴨たまり醬油ラーメン」と同じたれを使っているので、相性は良さそうです。逆に、ラーメン店らしいのが「皿海老ワンタン」。ブラックタイガーのむき身を包んだワンタンで、ソースはカラスミをバターで炒り、魚醤、ビネガーで調味しています。島らっきょとせん切りハーブで香りも食感も豊かで、こちらはビールが進みそう。
テーブルにはビストロらしいキャロットラペが。これは、箸休めのように食べられるだけでなく、シャキシャキした食感を活かしてトッピングするのも正解です。タイムが効いて口の中がすっきりとします。「お好きなだけ」というのもうれしいかも。
この4日間は、通常のディナータイムに加え、いつもは営業していないランチタイムも稼働し、「麺や=+=」がオープンします。ビールや普段の22では飲めないこだわりの「かちわり氷で作るハイボールも用意。ラーメンにシャンパンを併せるという他のラーメン店では考えられない飲み合わせの妙も楽しめて、 ついついシャンパンも飲んでしまいそうなフレンチラーメンタイムを過ごしに出かけてみませんか?(北條芽以)
22(トゥ・トゥ)
東京都中央区銀座4-3-12 銀座伊藤ビル2階
TEL:03-5524-8501
営業時間:18時~24時※土曜日のみ17時から営業
麺や=+=(めんやトゥトゥ)期間中
12時~14時(L.O.13時30分)ランチ
18時~21時(L.O.20時30分)ディナー
http://22twotwo.jp/