サードウェーブ以降、「コーヒーのある暮らし」は我々のライフスタイルにすっかり定着したようです。その後も新しいコーヒーショップやカフェが続々登場し、こだわりの豆も各所で販売されるなど、ますます盛り上がりを見せています。ではいま、海外のコーヒー事情はどうなっているのでしょうか? 浮かび上がったキーワードは「デカフェ」、カフェインレスコーヒーです。
デカフェといえば、妊婦さんやカフェインに敏感な人たちが身体や健康のために愛飲している印象が強いかもしれませんが、もはやそうではなく、日常的に取り入れるのが当たり前になっており、味のクオリティもぐんぐん上昇しているのだとか。たとえばパリでは、1880年から続く老舗コーヒーショップでも水出しのナチュラルな製法でデカフェを提供。LAのあるコーヒーショップでは、3種のデカフェを常備し人気のブレンドに対応させているのだそう。コールドブリュー以外はエスプレッソやラテやアフォガート、ポアオーバーもすべてデカフェ対応が可能。充実のラインナップに驚きですね。
弊誌でも2014年10月に「おいしいコーヒー」特集を組みましたが、取材先のシカゴのカフェではすでにデカフェを多数取り扱っていたそうです。当時は担当者もそこまでチェックしていませんでしたが、海外では、すでにデカフェが日常にあったのですね。最近は日本でも大手チェーンのコーヒーショップからこだわりの個人店まで、それぞれにデカフェを扱っています。「デカフェは薄くて美味しくないんじゃないの?」という固定観念を打ち破り、普通にコーヒーを選ぶ際の選択肢として楽しまれる日が近づいているのではないでしょうか。(Pen編集部)