トップジュエラー「ヴァン クリーフ&アーペル」が、銀座3丁目に新旗艦店をオープンさせた理由とは?

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    新たな銀座本店は、数々のラグジュアリーメゾンが居並ぶ絶好のロケーションに位置する。

    ヴァン クリーフ&アーペルは、今年で創業110年の老舗メゾン。フレンチジュエラーとしてはかなり早い時期の1973年に日本に上陸し、これまでは銀座中央通りの7丁目に東京本店がありました。そして2016年3月、銀座のアッパーサイドともいえる3丁目中央通り沿いに、パリのヴァンドーム本店、ニューヨーク五番街本店と並ぶ旗艦店をオープン。周囲は世界のトップジュエラーがきら星のようにブティックを構える好立地です。

    “ヴェール”に包まれているかのような新店舗のファサードは、アルミニウム製のメッシュを配したもの。

    新店舗のファサードをデザインしたのは、空間アーティストのパトリック・ジュアンと建築家サンジット・マンクが率いる「ジュアン・マンク・エージェンシー」。メゾンのロゴマークから着想を得た“ロザンジュ(菱形)”パターンが宝石のようにちりばめられ、シャンパーニュ色のアルミフレームとともに、昼の日差しや夜の照明を反射して輝きます。アラン・デュカスやピエール・エルメのレストラン、パリ・モンパルナス駅の改装なども手がけた気鋭の建築ユニットならではの大胆さです。

    1階で出迎えてくれるのは、メゾンのクラフトマンシップが凝縮されたハイジュエリーの数々。

    ブティックに足を踏み入れてみると、1階と2階はジュエリーとウォッチ、ブライダルコレクションが充実。そして3階は、専門書などが並ぶライブラリーとプライベートサロンという構成。内装は木材をふんだんに用い、日本家屋の“障子”を通したようなやわらかな照明設計がされています。実は同メゾンは20世紀初頭にジャポニスムから多大な影響を受けた歴史があることから、伝統的な日本建築の美意識を品よく採り入れているのです。

    ヴァン クリーフ&アーペルのプレジデント兼CEOを務めるニコラ・ボスも来日した。

    「7丁目もよい場所でしたが、この10年で銀座は変わりつつあります。5丁目から8丁目は時計やファッションブランドが集まり、なかでも最高級のラグジュアリーメゾンが集結するのが1丁目から4丁目です」。そこでよりふさわしい場所への進出を目指していた、と語るプレジデント兼CEOを務めるニコラ・ボス。“メゾンのアイデンティティを完璧に表現することができた”というこの新旗艦店で、ヴァン クリーフ&アーペルの世界観を堪能してみてはいかがでしょうか。(文:本間恵子 撮影:大瀧 格)

    ヴァン クリーフ&アーペル 銀座本店
    東京都中央区銀座3-5-6
    TEL:03-3563-1906(店舗代表)
    営業時間:11時30分~20時
    不定休
    www.vancleefarpels.com