近年のアメリカでは「フラッシュ・フィクション」という呼び名で人気の「ショートショート小説」は、1920年代にアメリカの作家サマセット・モームが広めたという伝統ある小説形式。日本でも、星新一や阿刀田高といった名手の作品が、高い人気を誇っているのは周知のとおりです。
俳優の別所哲也氏主宰のショートショートフィルムフェスティバル & アジアでは、昨年に続き、ショートストーリーのコンテスト「第2回ブックショートアワード」の作品を募集しています。
ブックショートは、おとぎ話や昔話、民話、既存の小説を活かし、二次創作されたショートショートを、メディア展開していくプロジェクト。賞金は100万円で、大賞受賞作品はショートフィルム化もされる豪華なモノ。第1回では、芥川龍之介の短編小説『鼻』を現代風にアレンジした『HANA』(作・結城紫雄)が受賞し、朗読劇がJ-WAVEで放送されました。また、大賞を逃しても、優秀作品の一部は、アンソロジーとして書籍化される予定もあるそうです。
昨年の又吉直樹氏の芥川賞受賞で「文章を書く」ことが見直されているいま、「ブックショートアワード」は、誰もが持っている創作意欲を刺激する、最も手軽で身近なコンテストではないでしょうか。二次創作の手法はさまざまで、パロディ、スピンオフ、新解釈となんでもあり。サイトでは、創作のヒントにもなる優秀作品を全文公開中。通勤、通学の合間、スマホ片手に大作家気分で、読者をニヤリとさせる傑作をモノにしてみては?(幕田けいた)
≪第2回ブックショートアワードの作品募集≫
応募期間: 3月31日(必着まで)
形式:文字数1000字以上10000文字以内。原作にするのはパブリックドメイン(版権が切れているもの)のもの。複数作品の応募も可能。
応募方法:ブックショートのWEBサイトから(郵送、持込み不可)
大賞:賞金100万円 「ショートショート フィルムフェスティバル& アジア2016」での表彰 ショートフィルム化など
※第1回の優秀作品もブックショートの公式サイトで公開されます。
募集の詳細は公式サイトにて。
http://bookshorts.jp/