植物由来成分と科学の力の融合を掲げるオーストリアのスキンケアブランド「イソップ」。男女兼用で使え、実験用ビーカーのようなボトルや、日本国内にも増え続けている優れた空間デザインの直営店舗も評判です。
そんなイソップから、2014年に発売された最初のフレグランス「マラケシュ インテンス」に続き、新作の「タシット」が登場します。東京・青山にて6月18日(木)に、パフューマー(調香師)と本国のマネージャーが来日した発表会が開催されました。ファッション誌のエディターなどを招いた少人数のイベントでは、タシットのロールオンタイプのミニボトルを自分でつくるワークショップも開催され、終始アットホームな雰囲気に包まれていました。
新香水の香りの印象は、イソップらしい植物の世界を感じさせるもの。甘い “花” を主体にした一般のフレグランスとは異なる方向性の清涼感です。最初に柚子が香り、すぐにフレッシュなバジルグランベール(ハーブ)と混じり合い、ウッディなベチバーハート(植物の根)へと変化します。なお、柚子は高品質なオイルが安定供給されていないため、他の柑橘類から抽出した香料を調合することで似た香りを生み出したそう。
手掛けたパフューマーのフランス人女性、セリーヌ・バレルによるプレゼンテーションでは、「緑」(パントーンの363番)のイメージ、「ジョルジュ・デ・キリコの絵画」の意外性や驚き、映画「花様年華」からインスピレーションを受けたことなどが語られました。タシットの発売日は9月7日(月)予定とまだまだ先ですが、ブックマークする価値アリの逸品です。(写真ともに高橋一史)
タシットの商品パッケージ。
植物に覆われた発表会の会場。高く積まれているのは、パッケージの内箱。
パフューマーのセリーヌ・バレル。