「ファッションって何?」を、アートから考えてみた。

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    『Body Beautiful (Remix)』Tero Puha & Teemu Muurimäki

    身近な存在であるファッションを切り口に、アーティストとファッションデザイナーがペアを組んでアートワークを制作する『Boutique!―ファッションって何?アートと考える、その姿。』が、南青山のスパイラルで12月17日(水)から始まります。

    この展覧会は、2012 年にフィンランドのアモス・アンデルソン美術館で開催したファッションとアートの融合をテーマとした展覧会『Boutique - Where Art Meets Fashion』展をベースとし、日本人デザイナー、アーティストを新たに追加、さらにフィンランド側の作品も一部再構成したもの。「もし急に避難することになったら、何を着ていきますか?」「いま、あなたが来ている服をつくるのに、どれだけの材料が必要だと思いますか?」そんな質問に対する答えをアートで提示します。

     たとえば、元マリメッコのデザイナー、サム=ユッシ・コスキと画家でイラストレーターのカティア・トゥキアイネンの作品は、第一次~二次世界大戦の際にフィンランドのカレリア地方がロシアに占領され、避難した人々に焦点を当てています。カレリアの人々は、故郷に危機が迫ったとき、わずかな大切な物を手にし、一番上等な服に身を包んで、特に既婚女性はドレスを着てその地を去ったといいます。この作品はカレリアの女性たちが着ていたドレスに基づき、そこに新たな解釈を加えて現代的にアレンジしたものです。

    日本からは、若手画家の松井えり菜とレディーガガが愛用する靴のデザイナーとして脚光を浴びた舘鼻則孝、それに日本の美意識が通底するファッションブランド「まとふ」とロングライフデザインのセレクトショップD&DEPARTMENTを手がけるナガオカケンメイが出展しています。ファッションを普段とは違った視点で捉え直すこの展覧会、アートとファションの融合をご覧ください。(Pen編集部)

    『Cinderella, 2014』舘鼻則孝 右、『GirlEvacuees(少女避難民)』Katja Tukiainen & Samu-Jussi Koski 

    『じゅていむ 喉からflower が出るほど…』松井えり菜 (参考作品)

    『Boutique!―ファッションって何?アートと考える、その姿。』
    12月17日(水)~12月29日(月)

    スパイラルガーデン
    東京都港区青山5-6-23 スパイラル1F

    TEL:03-3498-1171
    営業時間:11時~20時
    不定休
    www.spiral.co.jp