ピーター・ブルックの名前を知っていますか? 1925年ロンドン生まれ。オックスフォード大学在学中に、17歳で初めて舞台監督と努めた彼のキャリアは、その後多彩に広がってゆき、舞台、オペラ、映画、脚本とさまざまな表現の分野で活躍。彼の手がけた舞台を見て影響を受けた演劇人は数知れず、日本では蜷川幸雄さんや野田秀樹さんなども含まれます。映画『ピーター・ブルックの世界一受けたいお稽古』は、彼の手がける舞台『魔笛』の稽古を隠しカメラで撮影、門外不出だった「ピーター・ブルックが伝説的時空間をつくりあげてゆく」様子を垣間見る事ができます。さて、なぜ、この映画をお薦めするのか? 実は、彼の演劇論は海外の大企業が社員教育コンテンツとして採用したり、スポーツ界でも選手への精神的教育の一環として取り入れたりしているものなのです。映画の中で演者たちは、大きな絨毯のへりを”綱渡りのロープ”に見立てて次々に渡ってゆきます。その様子が延々と映されるので、「演劇」という視点でみてしまうと、ただの長くて、つまらない映画に映るかもしれません。けれど、例えば次のキーワードをもとに見ていくと何か「演劇」という枠から超えた真理が見えてきます。
1. ”ほのめかす”ことは、想像力に命をどれだけ宿らせることができるのか?
2. 感動は長くは続かない。では、どうしたらいいのか?
3. 彼らの演技が「本物だ」と思う瞬間は、「本物だ」と思わない瞬間と何が違うのか?
その真理は、万物に共通するものです。ぜひこの映画をみて、何かを感じてほしいと思います。(Pen編集部)
1. ”ほのめかす”ことは、想像力に命をどれだけ宿らせることができるのか?
2. 感動は長くは続かない。では、どうしたらいいのか?
3. 彼らの演技が「本物だ」と思う瞬間は、「本物だ」と思わない瞬間と何が違うのか?
その真理は、万物に共通するものです。ぜひこの映画をみて、何かを感じてほしいと思います。(Pen編集部)
『ピーター・ブルックの世界一受けたいお稽古』
監督:サイモン・ブルック
出演:ピーター・ブルック
2014年 フランス・イタリア映画 1時間26分
配給:ピクチャーズデプト
9月20日(土)から渋谷シアター・イメージフォーラムほか全国で順次ロードショー
www.peterbrook.jp