現代美術家・会田誠の『会田誠展「もう俺には何も期待するな」』が、市ヶ谷のミヅマアートギャラリーで開催中です。この展示は、会田が初監督した映像作品『土人@男木島』をメインとして紹介しています。
2013年夏、瀬戸内国際芸術祭参加のために男木島に滞在した会田は、約1ヵ月半一人でカメラを回し続けました。『土人@男木島』は、過疎化が進んでしまった小さな島に謎の先住民（土人）が現れたという設定で物語が進行します。架空のクイズ番組のレポーターが島を訪れ、クイズを出題するという形式で土人たちの生活が浮き彫りになっていきます。土人に扮するのはアウトドアが好きな若手アーティストたち。会田曰く、「大人の夏休みに行き当たりバッタリで撮った映像。アートと思って肩肘張らず、楽しんで見てもらいたい」とのこと。今回も「土人」という差別語をあえて使っていますが、その意図はどこにあるのか。これまで話題にも問題にもなってきた、過激な作家の最新個展です。（Pen編集部）