私たちにとってお寺は身近な存在ですが、そもそも紀元前5世紀頃にインドで誕生したとされる仏教は、どのように広まって日本へ伝わり、世界の多くの人々が信仰する宗教へと発展したのでしょうか。
1月11日から東洋文庫ミュージアムで始まる『仏教 ―アジアをつなぐダイナミズム』展は、仏教の伝播を語る上で欠かせない歴史的な経典や仏画などによって、アジアに広く伝わっていった仏教を知る展覧会です。
日本最古の印刷物『百万塔陀羅尼』(770年)をはじめ、好奇心をくすぐる貴重書の数々が出品されます。特に、梵語と漢字の対語辞典『梵語千字文』(9世紀頃)は、最近研究チームによって唐末期の中国の紙であることが確認されたばかりで、9世紀に中国で書写された現存最古の写本が遣唐使によって日本に渡った説を裏付ける重要な史料です。
1月15日発売(2/1号)のPenは「東西が出合う創造の道 シルクロード」と題した、シルクロードの大特集。この特集の中でも、3万キロを踏破した玄奘三蔵や、世界で初めて仏像がつくられたガンダーラ、バーミヤンの大仏、敦煌の仏教美術など、広く伝わった仏教についてさまざまな角度からの記事を盛り込みました。展覧会とあわせてどうぞお楽しみください。(Pen編集部)
『仏教 ―アジアをつなぐダイナミズム』
2014年1月11日~4月13日
東洋文庫ミュージアム
東京都文京区本駒込2-28-21
TEL:03-3942-0280
開館時間: 10時~19時(入館は閉館30分前まで)
休館日:火(火曜が祝日の場合はその次の平日)
料金:一般¥880
www.toyo-bunko.or.jp/museum