赤ワインの凝縮感を追求! やわらかさも備えた理想の1本に。

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    日本ワインで乾杯!We Love Japanese Wine!

    #14|
    鹿取みゆき・選&文
    尾鷲陽介・写真
    selection & text by Miyuki Katori
    main photograph by Yosuke Owashi

    プライベートリザーヴ カベルネソーヴィニヨン・メルロー

    ワインを口に含んだ時、口の中で、果実味を濃く感じたり、風味の濃さを感じたりすると、私たちは「ワインに凝縮感がある」と感じるようです。

    たとえば赤ワインをつくる時、つくり手たちはこの凝縮感を出すために、どのようなことをしているのでしょうか?最も多いのは、ブドウの果皮などから、より多くのものを引き出すこと。具体的には、果皮と果汁を一緒に発酵する時間を長くしたり、発酵温度を変えたりします。

    ほかによく行われているのが、全体の液体における果皮の比率を高めるために、果汁だけを何割か取り除くセニエ(フランス語で血抜きという意味です。よく考えるとすごい言葉!)という手法。この手法は、フランス・ボルドー地方のシャトーをはじめ、いまでも世界中で行われています。

    富山県の氷見という土地でブドウを育て、ワインをつくってきたセイズファームの田向俊さんも、2011年から2012年まではこの方法をとっていました。「初めは作柄に関係なく、濃くつくるためにはどう醸造していけばいいのかと考えていました。けれど、ブドウの熟度が足らない中でセニエをして、かえって青さが強調され、軽いワインなのに渋みや収斂味があるワインができてしまいました」と、田向さんは振り返ります。

    でも、田向さんは、これは違うと思ったのです。そして、決心したのです。果汁をいじるよりも、根本的にブドウの熟度や凝縮度を高めようと。やってみたのは実らせるブドウの量を思い切って減らすことでした。2013年から試し始め、2014年にはカベルネソーヴィニヨンで5割、メルローで3割落とすことを試みました。5割はかなり大胆な数字です。

    生まれた2014年のワインは、緻密な凝縮感はあるけれど、やわらかさも備えた味わいに仕上がりました。田向さんの思いと氷見の土地が伝わってくるワインです。

    赤ワインの凝縮感を追求! やわらかさも備えた理想の1本に。
    セイズファームは、富山湾、その向こうには立山連峰を見渡せる絶好の立地を誇ります。6.3ヘクタールにも広がる斜面のブドウ園を上りつめると、ワイナリー、ショップ、そして素晴らしい宿泊所があります。リピーターが多いのも頷けるワイナリーです。ぜひ、足を運んでみてください。

    プライベートリザーヴ カベルネソーヴィニヨン・メルロー

    ワイナリー名/セイズファーム
    ブドウ品種と産地/カベルネソーヴィニヨン50%、メルロー50% (ともに富山県氷見)
    容量/750ml
    価格/¥5,000
    問い合わせ先/セイズファーム
    TEL: 0766-72-8288
    www.saysfarm.com

    プレゼント

    新連載「日本ワインで乾杯!」のスタートを記念して、毎回、ご紹介するワインを1名の方にプレゼントします。 第14回「プライベートリザーヴ カベルネソーヴィニヨン・メルロー」のご応募の締め切りは、2016年7月7日(木)まで。ふるってご応募ください。  ※当選者の発表は賞品の発送をもってかえさせていただきます。未成年者のご応募はできません。ご応募は日本在住の方に限ります。なお、伊豆諸島(大島・八丈島を除く)および小笠原村(小笠原諸島)への配送はできません。ご応募にあたっては、弊社メールマガジンへのご登録が必要です。

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